洋銀 化学特性,用途語,生産方法
解説
銅‐ニッケル‐亜鉛合金で，洋白ともいう。ニッケル6～35％，亜鉛15～35％と銅とから成る組成のものがある。耐食性がよく，美しい銀白色であるので，洋食器あるいは装飾用として広く使用される。工業的には板に加工した後，低温焼きなましをして硬化し，ばね材料とする用途が重要である。銅合金【大久保 忠恒】 ［日本］ 幕末･維新期に日本に流入した外国貨幣。1858年(安政5)6月日米修好通商条約が調印され，ついで日蘭，日露，日英，日仏との各条約も結ばれ，日本の商品を外国貨幣で購入することを認めたので，翌年5月の開港を契機として洋銀が流入した。その大部分はメキシコ･ドルであったが，イギリス，アメリカ，フランスなどの諸外国の洋銀も含まれていた。当時，内外金銀比価は著しく不均衡で，日本では銀貨に比べて金貨の価値が低く評価されていたので，これに着目した外国商人は洋銀を持ち込んで日本の一分銀に替え，これを小判，一分金と交換して海外に輸出し莫大な利益を上げた。
株式会社平凡社 世界大百科事典 第２版について 情報
用途
洋銀は，銅 Cuにニッケル Ni10～20%，亜鉛 Zn15～25%を加えた合金で，洋白ともいう。 JISの C7351，C7451などがこれに相当する。 Cu-Ni合金は全率固溶体で，これに亜鉛を 30%以下の程度加える範囲ではやはり固溶体合金である。色沢が銀に似て耐食性もよいので，古くから装飾品，食器などに銀の代用品として用いられ，また医療器械，計測器にも使われる。普通品の引張り強さは 480～490MPa程度で特に強くはないが，Ni18～20%，Zn20～28%のものは 686MPaに増強，冷間加工材はさらに 784MPa以上となり，特にばね性がよくなるので，リレー接点，スイッチ，ジャックなどの電気機器用，計測器用ばねとして重用される。鋳物用には Ni20%，Zn5～10%のほかスズ3%，鉛5%を加えたものが，バルブ，コック，光学器械部品などに用いられる。 (→銅ニッケル合金 )
工業用途
Nickel silver is a name applied to an alloy of copper, nickel, and zinc, which is practically identical with alloys known in the silverware trade as German silver. Packfong, meaning white copper, is an old name for these alloys. The very early nickel silvers contained some silver and were used for silverware.
Depending on the alloy, copper content of wrought alloys ranges from 48 to 80% and nickel content from about 7 to 25%, with zinc the balance except for smaller quantities of other elements, mainly manganese, iron, and lead. The cast alloys range from about 55 to 65% copper, 12 to 25% nickel, 2.5 to 21% zinc, 2 to 10% lead, with lesser amounts of other elements.The most common alloy, nickel silver C75200, nominally contains 65% copper and 18% nickel and, thus, is often referred to as nickel silver 65-18.
洋銀 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品