安全データシート

工業用クロルデン

改訂日:2024-05-09版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 工業用クロルデン
  • CB番号: CB5498473
  • CAS: 12789-03-6
  • 同義語: 工業用クロルデン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 情報なし (NITE-CHRIPより引用)
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
(物化危険性及び健康有害性)
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
R3.3.12、政府向けGHS分類ガイダンス (令和元年度改訂版 (ver2.0)) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)   区分1 (肝臓、腎臓)
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)   区分1 (中枢神経系)
生殖毒性   区分2
発がん性   区分2
急性毒性 (経皮)   区分3
急性毒性 (経口)   区分3
分類実施日
(環境有害性)
未実施
環境に対する有害性
-

GHSラベル要素

絵表示
GHS08GHS07GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
飲み込むと有毒 皮膚に接触すると有毒 発がんのおそれの疑い 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い 中枢神経系の障害 長期にわたる、又は反復ばく露による肝臓、腎臓の障害
注意書き
安全対策
使用前に取扱説明書を入手すること。 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 取扱後はよく手を洗うこと。 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
応急措置
ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 特別な処置が必要である(このラベルの・・・を見よ)。 注) ”…”は、ラベルに解毒剤等中毒時の情報提供を受けるための連絡先などが記載されている場合のものです。ラベル作成時には、”…”を適切に置き換えてください。 皮膚に付着した場合:多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。気分が悪いときは医師に連絡すること。 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 口をすすぐこと。
保管
施錠して保管すること。
廃棄
内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に依頼して廃棄すること。
他の危険有害性
情報なし

3. 組成及び成分情報

  • 単一製品・混合物の区別: 単一製品
  • 化学名又は一般名: 工業用クロルデン
  • 濃度又は濃度範囲: 情報なし
  • 分子式 (分子量): C10H6Cl8 (409.8)
  • CAS番号: 12789-03-6
  • 官報公示整理番号
    (化審法)
    : 情報なし
  • 官報公示整理番号
    (安衛法)
    : 情報なし
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: 情報なし

4. 応急措置

吸入した場合

空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
症状が続く場合には、医師に連絡すること。

皮膚に付着した場合

多量の水/石けん(鹸)で洗うこと。気分が悪いときは医師に連絡すること。
汚染された衣服を脱がせる。

眼に入った場合

直ちに流水で洗い流す。

飲み込んだ場合

直ちに医師に連絡すること。
口をすすぐこと。
水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。

急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

情報なし

応急措置をする者の保護

情報なし

医師に対する特別な注意事項

情報なし

5. 火災時の措置

適切な消火剤

水噴霧、乾燥消火薬剤、耐アルコール性泡消火薬剤、二酸化炭素

使ってはならない消火剤

棒状注水

特有の危険有害性

情報なし

特有の消火方法

情報なし

消火を行う者の保護

陽圧自給式呼吸器を着用する。 化学防護服を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置

保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。

環境に対する注意事項

周辺環境に影響がある可能性があるため、製品の環境中への流出を避ける。

封じ込め及び浄化の方法及び機材

危険でなければ漏れを止める。
少量の場合、ウエス、雑巾等でよく拭き取り適切な廃棄容器に回収する。
大量の場合、盛土等で囲って流出を防止する。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
「8. ばく露防止及び保護措置」に記載の措置を行い、必要に応じて保護具を着用する。
安全取扱い注意事項
使用前に取扱説明書を入手すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
汚染された衣類を直ちに全て脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
接触回避
「10. 安全性及び反応性」を参照。
衛生対策
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

保管

安全な保管条件
施錠して保管すること。
安全な容器包装材料
国連危険物輸送勧告で規定された容器を使用する。

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度

日本産衛学会 (2020年度版)
未設定

許容濃度

ACGIH (2020年版)
0.02 ppm*, 0.5 mg/m³ * (Inhalable fraction and vapor)(Skin)

設備対策

取り扱いの場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設ける。 高温下や、ミストが発生する場合は適切な局所換気装置・換気装置等を使用する。

保護具

呼吸用保護具
状況に応じた適切な呼吸用保護具を使用すること。
手の保護具
保護手袋を着用する。
眼の保護具
保護眼鏡や保護面を着用する。
皮膚及び身体の保護具
保護衣を着用する。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

物理状態
液体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色、琥珀色
臭い
無臭

融点/凝固点

106~107℃ (cis体) 、104~105℃ (trans体) (ATSDR (2018))

沸点、初留点及び沸騰範囲

175℃ (1 mmHg) (Pesticide Manual (2015))

可燃性

データなし

爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界

データなし

引火点

データなし

自然発火点

データなし

分解温度

データなし

pH

データなし

動粘性率

データなし

溶解度

水: 0.1 mg/L (20~25℃) (Pesticide Manual (2015)) 有機溶剤に混和 (ATSDR (2018))

n-オクタノール/水分配係数

log Kow = 6.0 (Pesticide Manual (2015))

蒸気圧

1.3 mPa (25℃) (Pesticide Manual (2015))

密度及び/又は相対密度

1.59~1.63 (20~25℃) (Pesticide Manual (2015))

相対ガス密度

データなし

粒子特性

該当しない

10. 安定性及び反応性

反応性

情報なし

化学的安定性

情報なし

危険有害反応可能性

情報なし

避けるべき条件

加熱、混触危険物質との接触

混触危険物質

強酸化剤、アルカリ試薬

危険有害な分解生成物

火災により、刺激性、腐食性、および有毒なガスが発生する。

11. 有害性情報

急性毒性

経口
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 137~590 mg/kg (ATSDR (2018))
(2) ラットのLD50: 500 mg/kg (Patty (6th, 2012))
(3) ラットのLD50: 570 mg/kg (Patty (6th, 2012))
経皮
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 530~840 mg/kg (ATSDR (2018))
(2) ウサギのLD50: 1,150 mg/kg (ATSDR (2018))
吸入: ガス
【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 初期には本物質の使用による工場及び農業従事者の眼や皮膚への刺激が報告されていたが、問題とはなっていない (Patty (6th, 2012) )。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 初期には本物質の使用による工場及び農業従事者の眼や皮膚への刺激が報告されていたが、問題とはなっていない (Patty (6th, 2012) )。

呼吸器感作性

【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

生殖細胞変異原性

【分類根拠】
(1)、(2) より、遺伝毒性の懸念を示す知見があるものの、適切な知見がなく証拠の重み付けに基づき分類できないとした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、腹腔内投与によるマウスの優性致死試験において陰性を示したが、マウスの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及び小核試験、ラットの肝臓を用いたDNA損傷試験において陽性の報告がある (ATSDR (2018)、IRIS Tox Review (1998))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験において陽性、陰性の報告がある。 哺乳類培養細胞を用いる姉妹染色分体交換試験において陽性の報告がある (ATSDR (2018)、IRIS Tox Review (1998)、CEBS (Access on August 2020))。

発がん性

【分類根拠】
(1)~(3) より区分2とした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでクロルデン (CAS番号 57-74-9) がグループ2B (IARC 79 (2001))、EPAで本物質がL (likely carcinogen in humans) (IRIS Tox Review (1998)) に分類されている。
(2) ほとんどの疫学研究では、本物質、本物質の成分又は代謝物への職業的ばく露及び血清レベルと発がんリスクとの間に有意な関連性は認められなかったが、一部の研究では、本物質、本物質の成分又は代謝物の血清レベルと雄性生殖器のがん、非ホジキンリンパ腫及び膵臓がんのリスクとの間に有意な関連性が報告されている。また、症例対照研究では、自己申告による本物質の使用と直腸がんのリスク、農薬散布による本物質の使用と乳がんのリスクとの間に有意な関連性が認められた (ATSDR (2018))。
(3) マウスに本物質を混餌投与した発がん性試験では、雄で肝細胞腫瘍の増加が認められた (ATSDR (2018))。

生殖毒性

【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 雌ラットの妊娠6~19日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物に体重増加抑制がみられる用量において生存胎児の減少がみられている (IRIS Tox Review (1998)、ATSDR (2018))。
(2) 雌マウスの妊娠後期に7日間経口投与した試験 (用量: 0、1、2.5 mg/kg) において、新生児に神経行動学的影響 (条件回避反応の獲得抑制 (平均反応: 対照群13.1/16回、低用量群9.7/16回、高用量群9.7/16回)、痙攣閾値の上昇 (平均反応: 対照群90.1ボルト、低用量群108.6ボルト、高用量群134.9ボルト)、探索行動の亢進 (平均反応は対照群で93.9回、低用量群で88.4回、高用量群で137.7回であった)) がみられている (IRIS Tox Review (1998)、Al-Hachim, G.M. and A. Al-Baker. 1973.. Br. J. Pharmacol. 49: 480-483.)。

12. 環境影響情報

生態毒性

水生環境有害性 (急性)
-
水生環境有害性 (長期間)
-

オゾン層への有害性

-

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者、もしくは地方公共団体がその処理を行っている場合にはそこに委託して処理する。廃棄物の処理を委託する場合、処理業者等に危険性、有害性を十分告知の上処理を委託する。

汚染容器及び包装

容器は洗浄してリサイクルするか、関連法規制並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14. 輸送上の注意

国際規制

国連番号
3287
国連品名
TOXIC LIQUID, INORGANIC, N.O.S.
国連危険有害性クラス
6.1
副次危険
-
容器等級
海洋汚染物質
-
MARPOL73/78附属書Ⅱ及びIBCコードによるばら積み輸送される液体物質
-

国内規制

海上規制情報
船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報
航空法の規定に従う。
陸上規制情報
毒物及び劇物取締法、道路法の規定に従う。

特別な安全上の対策

毒物及び劇物取締法、道路法の規定によるイエローカード携行の対象物

その他 (一般的) 注意

輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。 重量物を上積みしない。

緊急時応急措置指針番号*

151

15. 適用法令

労働安全衛生法

-

化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)

-

毒物及び劇物取締法

劇物(指定令第2条)【18の5 1,2,4,5,6,7,8,8-オクタクロロ-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン等及びその類縁化合物の混合物】

化学物質審査規制法

第1種特定化学物質(法第2条第2項・施行令第1条)【8 1,2,4,5,6,7,8,8-オクタクロロ-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン、1,4,5,6,7,8,8-ヘプタクロロ-3a,4,7,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン及びこれらの類縁化合物の混合物】

道路法

車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2)【3 1,2,4,5,6,7,8,8-オクタクロロ-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン等及びその類縁化合物の混合物】

航空法

毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】3287 その他の毒物(液体)(無機物)】)

船舶安全法

毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】3287 その他の毒物(液体)(無機物)】

水質汚濁防止法

指定物質(法第2条第4項、施行令第3条の3)【42 1,2,4,5,6,7,8,8-オクタクロロ-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン】

化審法

第1種特定化学物質

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
1α,2α,4β,5,6,7β,8,8-オクタクロロ-2,3,3aα,4,7,7aα-ヘキサヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン SDS 5-ジメチルアミノ-1-ナフタレンスルホニルクロリド SDS