安全データシート

フルオロケイ酸アンモニウム

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: フルオロケイ酸アンモニウム
  • CB番号: CB0691538
  • CAS: 16919-19-0
  • EINECS番号: 240-968-3
  • 同義語: ヘキサフルオロけい酸アンモニウム

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 研究開発用途にのみ使用。医薬品、家庭用品、その他の用途には使用しないでください。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

2.1 GHS分類

急性毒性, 経口 (区分3), H301
急性毒性, 吸入 (区分3), H331
急性毒性, 経皮 (区分3), H311
水生環境有害性 短期(急性) (区分3), H402
水生環境有害性 長期(慢性)(区分3), H412
このセクションで言及された H-ステートメントの全文は、セクション 16 を参照する。

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS06
注意喚起語
危険
危険有害性情報
H301 + H311 + H331 飲み込んだ場合や皮膚に接触した場合や吸入した場合は有毒。
H412 長期継続的影響によって水生生物に有害。
注意書き
安全対策
P261 粉じんの吸入を避けること。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P273 環境への放出を避けること。
P280 保護手袋/保護衣を着用すること。
応急措置
P301 + P310 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
P302 + P352 + P312 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P304 + P340 + P311 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 医師に連絡すること。
保管
P403 + P233 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P405 施錠して保管すること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 化学特性(示性式、構造式 等): H8F6N2Si
  • 分子量: 178.15 g/mol
  • CAS番号: 16919-19-0
  • EC番号: 240-968-3
  • 化審法官報公示番号: 1-313
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
フッ化水素(HF)酸による火傷を負った場合は直ちに指定の救急医療措置を施す必要がある。HF濃度によっては症状が遅れて現れることもある(24時間以内)。水で洗い流すとフッ化物イオンが浸透/吸収して被害が大きくなる恐れがある。暴露の影響だけでなく、フッ化物イオンの結合に対する措置も必要である。皮膚暴露では、2.5%グルコン酸カルシウムのゲルで繰り返し手当すると灼熱感を抑えることができる。さらに重大な皮膚暴露では、グルコン酸カルシウムを指以外の部位から皮下注射しなければならない。ただしこの処置は圧上昇により組織傷害の可能性があるため、医師に経験がなければならない。爪下から速やかに吸収されることを除染の際に十分考慮する。万一飲み込んだ場合は、被害者に意識があればミルク、炭酸カルシウムの咀嚼錠、またはマグネシアミルクを摂取させてフッ化物イオンの吸収を防ぐ。暴露後に低カルシウム血症、低マグネシウム血症、心不整脈などを起こすことがあるので監視が必要である。応急措置担当者は自分が暴露しないよう、適切な防護を行う。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。ただちに医師の診察を受けること。 呼吸停止時はただちに人工呼吸を実施し、必要に応じて酸素も吸入する。
皮膚に付着した場合
カルシウム グルコン酸塩のペーストによる救急処置。皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 直ちに医師を呼ぶ。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ場合は水を飲ませる(多くても2杯)。ただちに医師の診察を受けること。1時間以内に治療が受けられないという例外的な状況のみ、嘔吐させ(相手に完全に意識のある場合のみ)、活性炭(10%懸濁液に20~40g)を投与してできるだけ早く医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

窒素酸化物(NOx)
フッ化水素
ケイ素酸化物
可燃性。
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: いかなる場合も、ほこりを生じさせたり吸い込んだりしないようにすること。触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 慎重に行うこと。適切に廃棄すること。関連エリアを清掃のこと。 ほこりが生じないようにすること。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。
衛生対策
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 6.1C: 可燃性、急性毒性カテゴリー3 / 毒性化合物または慢性効果を引き起こす化合物
保管条件
密閉のこと。 乾燥。 換気のよい場所で保管する。 鍵をかけておくか、資格のあるまたは認可された人のみが出入りできる場所に入れておく。ガラス中に貯蔵しない。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
フルコンタクト
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
ほこりが生じた際に必要。
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

9.1 基礎物理および化学特性の情報

物理状態
固体
白色
臭い
データなし
融点/凝固点
データなし
沸点,初留点及び沸騰範囲
データなし
可燃性(固体、気体)
データなし
引火上限/下限または爆発限界
データなし
引火点
非該当
自然発火温度
データなし
分解温度
データなし
pH
データなし
粘度
動粘度(動粘性率): データなし粘度(粘性率): データなし
水溶性
データなし
n-オクタノール/水分配係数(log 値)
データなし
蒸気圧
データなし
密度
2.01 g/mL at 25 °C - lit.
比重
データなし
相対ガス密度
データなし
粒子特性
データなし
爆発特性
データなし
酸化特性
なし

9.2 その他の安全情報

表面張力
72.3 mN/m at 20 °C

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

可燃性有機物質及び製剤に概ね該当:微細に分散し、舞い上がった場合、粉じん爆発を起こす可能性が
通常想定される。

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

次と激しく反応
強酸化剤

10.4 避けるべき条件

情報なし
ガラスと危険な反応を起こす。

10.5 混触危険物質

ガラス

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

11.1 毒性情報

急性毒性
LD50 経口 - マウス - 70 mg/kg
(OECD 試験ガイドライン 401)
急性毒性推定値: 吸入 - 0.51 mg/l - 粉じん/ミスト
(専門家の判断)
備考: (EU) 1272/2008規則, Annex VI (Table 3.1/3.2)に基づく分類
急性毒性推定値: 経皮 - 300.1 mg/kg
(専門家の判断)
備考: (EU) 1272/2008規則, Annex VI (Table 3.1/3.2)に基づく分類
皮膚腐食性/刺激性
データなし
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
データなし
呼吸器感作性又は皮膚感作性
データなし
生殖細胞変異原性
試験タイプ: Ames 試験
テストシステム: Salmonella typhimurium
代謝活性化: 代謝活性化の存在または不存在
方法: OECD 試験ガイドライン 471
結果: 陰性
種: Drosophila melanogaster
方法: OECD 試験ガイドライン 477
結果: 陰性
試験タイプ: 小核試験
種: マウス
方法: OECD 試験ガイドライン 474
結果: 陰性
発がん性
データなし
生殖毒性
データなし
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
データなし
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
データなし
誤えん有害性
データなし

11.2 追加情報

RTECS: VV7800000
フッ素イオンは、血清カルシウム値を低下させて致命的な低カルシウム血症を引き起こす可能性がある。
粘膜、上気道、眼および皮膚の組織に極めて有害である。, 咳, 息切れ, 頭痛, 吐き気, 化学的、物理的
および毒性学的性質の研究は不十分と考えられる。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

ミジンコ等の水生無脊
EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 35.4 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(OECD 試験ガイドライン 202)
藻類に対する毒性
止水式試験 ErC50 - Raphidocelis subcapitata (淡水性緑藻) - 16.6 - 19.6
mg/l - 72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 2854    IMDG (海上規制): 2854    IATA-DGR (航空規制): 2854

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): AMMONIUM FLUOROSILICATE
IMDG (海上規制): AMMONIUM FLUOROSILICATE
IATA-DGR (航空規制): Ammonium fluorosilicate

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 6.1    IMDG (海上規制): 6.1    IATA-DGR (航空規制): 6.1

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): III IMDG (海上規制): III IATA-DGR (航空規制): III

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

ガラス

15. 適用法令

15.1 物質または混合物に固有の安全、健康および環境に関する規則/法律

国内適用法令
消防法:
危険物に該当しない。
毒物及び劇物取締法:
劇物 - ケイフッ化アンモニウム
労働安全衛生法
特定化学物質障害予防規則:
非該当
有機溶剤中毒予防規則:
非該当
名称等を表示すべき危険物及び有害物:
法第57条 (施行令第18条) - ケイフッ化アンモニウム
名称等を通知すべき危険物及び有害物:
法第57条の2 (施行令別表第9) - ケイフッ化アンモニウム
化学物質排出把握管理促進法:
非該当

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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