安全データシート

フルオロ酢酸エチル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: フルオロ酢酸エチル
  • CB番号: CB3384404
  • CAS: 459-72-3

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 試薬、有機合成中間体
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
H24.1.31、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用
物理化学的危険性
引火性液体   区分3
健康に対する有害性
急性毒性(経口)   区分2

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS02GHS05GHS06GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
飲み込んだり皮膚に接触したり吸入すると生命に危険
引火性液体および蒸気
注意書き
[安全対策]
熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器および受器を接地すること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。火花を発生させない
工具を使用すること。静電気放電に対する予防措置を講ずること。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
眼、皮膚、衣類に付けないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
呼吸用保護具を着用すること。
保護手袋、保護衣、保護面を着用すること。
[応急措置]
飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。直ちに医師に連絡
すること。
皮膚(または髪)に付着した場合:直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと。
皮膚を流水、シャワーで洗うこと。直ちに医師に連絡すること。汚染された衣
類を再使用する場合には洗濯すること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に
連絡すること。
[保管]
容器を密閉して換気の良いところで保管すること。
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : フルオロ酢酸エチル
  • 濃度又は濃度範囲: : >98.0%(GC)
  • CAS RN: : 459-72-3
  • 別名 : Fluoroacetic Acid Ethyl Ester
  • 化学式: : C4H7FO2
  • 官報公示整理番号 化審法: : (2)-3837
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 2-(6)-498

4. 応急措置

吸入した場合:

被災者を空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。直ち
に医師に連絡すること。

皮膚に付着した場合:

直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で
洗うこと。直ちに医師に連絡すること。

目に入った場合:

て洗うこと。直ちに医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

直ちに医師に連絡すること。口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

棒状水

火災時の特定危険有害性:

燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、容器に水を噴霧して冷却する。安全に対処できるならば着火源を除去すること。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
十分に換気を行う。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
特別個人用保護具(自給式呼吸器)を着用する。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
乾燥砂、不燃性吸収剤などに吸収させて密閉できる容器に回収する。

二次災害の防止策:

火花を発生しない安全な用具を使用する。
着火した場合に備えて、消火用器材を準備する。
付近の着火源、高温体などを速やかに取り除く。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。静電気対策を行う。設備などは防爆型を用いる。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して換気の良い冷暗所に保管する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (HSDB(2009))
データなし。
臭い
酢酸エチル臭 (Merck (14th, 2006))
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

データなし。

沸点、初留点及び沸騰範囲

データなし。

引火点

30℃ (Lange (16th, 2005))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

データなし。

蒸気圧

15.6 mmHg 25℃ (SRC Phys Prop (Access on Feb. 2011))

蒸気密度

3.7 (HSDB(2009))

密度

1.0926g/cm3 ( Merck (14th, 2006)

溶解度

水:23000 mg/L (SRC Phys Prop (Access on Feb. 2011))

n-オクタノール/水分配係数

0.8 (SRC Phys Prop (Access on Feb. 2011))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

火花, 裸火, 静電放電

混触危険物質:

酸化剤, 酸, 塩基, 還元剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素, フッ化水素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
マウスのLD50値は6~10 mg/kg bw(PATTY (5th, 2001))という報告がある。GHS分類:区分2
経皮
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
データ不足。なお、モルモットのLCLoは100 mg/m3 (23 ppmV)と報告されている(PATTY (5th, 2001))があるが、ばく露時間が不明であり、区分も特定できないので分類できない。また、毒性値(23 ppmV)が飽和蒸気圧濃度(20526 ppmV)の90 %より低いので気体の基準値の適用となる。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない

皮膚腐食性及び刺激性

データなし。GHS分類:分類できない

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データなし。GHS分類:分類できない

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖細胞変異原性

データなし。GHS分類:分類できない

発がん性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖毒性

データなし。GHS分類:分類できない

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データなし。GHS分類:分類できない

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データなし。GHS分類:分類できない

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし*既存化学物質安全性点検による判定結果:難分解性

生体蓄積性(BCF):

情報なし*既存化学物質安全性点検による判定結果:低濃縮性

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
情報なし
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

2929

品名(国連輸送名):

Toxic liquid, flammable, organic, n.o.s.

国連分類:

クラス6.1(毒物)

副次的危険性:

クラス3(引火性液体)

容器等級:

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

労働安全衛生法

危険物・引火性の物

消防法

第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体

船舶安全法

毒物類・毒物

航空法

毒物類・毒物

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
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