安全データシート

カルシウム

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: カルシウム
  • CB番号: CB6854193
  • CAS: 7440-70-2
  • 同義語: カルシウム

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 金属・合金の脱酸剤、鉄系合金の脱硫・脱酸剤、稀ガスの精製
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H21.3.27、政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   区分2
自己発熱性化学品   分類対象外
自然発火性固体   区分1
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類できない
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   分類できない
生殖毒性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分1
皮膚腐食性・刺激性   区分1
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類できない
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   分類できない
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環境急性有害性   分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS02
注意喚起語
危険
危険有害性情報
重篤な眼の損傷
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
水に触れると可燃性・引火性ガスを発生
空気に触れると自然発火
注意書き
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
【廃棄】
施錠して保管すること。
乾燥した場所又は密閉容器に保管すること。
内容物を適切な液体又は不活性ガスの中で保管すること。
【保管】
眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
皮膚に付着した場合、眼に入った場合、飲み込んだ場合、吸入した場合は、直ちに医師に連絡すること。
吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
皮膚又は毛に付着した場合、直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぎ又は取り除くこと。皮膚を流水又はシャワーで洗うこと。
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。
火災の場合には適切な消火方法をとること。
固着していない粒子を皮膚から払いのけ、冷たい水に浸し、湿った包帯で覆うこと。
【応急措置】
取扱い後はよく手を洗うこと。
粉じん、蒸気、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
湿気を遮断し、不活性ガス下で取り扱うこと。
激しい反応と火災の発生の危機があるため、水と接触させないこと。
適切な保護眼鏡、保護面を着用すること。
適切な保護手袋、保護衣を着用すること。
空気に接触させないこと。
熱、火花、裸火のような着火源から遠ざけること。-禁煙。
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: カルシウム
  • 分子式 (分子量): Ca(40.08)
  • CAS番号: 7440-70-2
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): 化審法-ー   安衛法-ー
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 100%

4. 応急措置

吸入した場合

直ちに医師に連絡すること。
被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。

皮膚に付着した場合

直ちに医師に連絡すること。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯すること。
皮膚を流水またはシャワーで洗うこと。
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、又は取り去ること。
固着していない粒子を皮膚から払いのけ、冷たい水に浸し、湿った包帯で覆うこと。

目に入った場合

直ちに医師に連絡すること。
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。

飲み込んだ場合

直ちに医師に連絡すること。
口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。

予想される急性症状及び遅発性症状

眼 : 発赤、痛み。

最も重要な兆候及び症状

データなし

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

データなし

5. 火災時の措置

消火剤

乾燥砂を用いた窒息消火、金属火災用粉末消火剤(塩化ナトリウム)

使ってはならない消火剤

禁水、泡消火剤、塩化ナトリウム以外の粉末消火剤

特有の危険有害性

空気中で燃焼する。
水、アルコール、希酸と反応して水素を発生するので、爆発の危険性が発生する。
金属火災に水を用いると水素ガスが発生するおそれがある。
下水溝に流れ込むと火災、爆発の危険がある。
水と接触すると爆発性ガス及び熱が放出される。
激しい反応と火災の発生の危機があるため、水と接触させないこと。

特有の消火方法

危険でなければ火災区域から容器を移動する。
金属火災には水ではなく、密閉法、窒息法消火が望ましい。
物質が燃えていないとき、物質に水をかけてはいけない。
容器内に水を入れてはいけない。
火災が爆発に至ったら消火しないこと。

消火を行う者の保護

適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所に立入る前に換気する。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
全ての着火源を取り除く。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

残留物は乾燥した土、砂や粉砕した石灰石で覆い、密閉できる空容器に回収する。

封じ込め及び浄化方法・機材

排水溝、下水溝、地下室、あるいは閉鎖場所への流入を防ぐこと。
少量の場合、乾燥土、砂や不燃材料で覆い更にプラスチックシートで飛散を防止し、雨に濡らさない。

二次災害の防止策

排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。
水を漏洩物に接触させない。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
眼に入れないこと。
皮膚と接触しないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
粉じん、蒸気、ヒューム、スプレーを吸入しないこと。
湿気を遮断し、不活性ガス下で取り扱うこと。
激しい反応と火災の発生の危機があるため、水と接触させないこと。
空気に接触させないこと。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。
接触回避
『10.安定性及び反応性』を参照。

保管

技術的対策
消防法の規制に従う。
混触危険物質
『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件
施錠して保管すること。
激しい反応と火災の発生の危機があるため、水とのいかなる接触の可能性を排除し保管すること。
内容物を適当な液体又は不活性ガスの中で保管すること。
容器を密閉して保管すること。
冷所、換気の良い場所で保管すること。
熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。-禁煙。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会(2007年版)
未設定
ACGIH(2007年版)
未設定

設備対策

作業場には全体換気装置、局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
固体
光沢のある銀白色の金属(新たに切断した場合)。湿った空気にばく露すると青みがかった灰色に変化。
臭い
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

842℃ : Lide (88th, 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

1484℃ : Lide (88th, 2008)

引火点

データなし

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

10mmHg (983℃) [換算値 1333Pa (983℃)] : Sax (11th, 2004)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.54 (d20/4) : Merck (14th, 2006)

溶解度

水 : 3.99E+5mg/L (25℃、EST) : SRC (access on 12 2008)

オクタノール・水分配係数

データなし

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

水酸化アルカリまたは炭酸アルカリと接触すると、爆轟することがある。
空気中で燃焼する。
ハロゲンと反応する。
細かくすると空気中で発火する。
水、アルコール、希酸と反応して水素を発生するので、爆発の危険性が発生する。

避けるべき条件

細かい状態での空気との接触

混触危険物質

水やアルコールで希釈した酸、ハロゲン、水酸化アルカリまたは炭酸アルカリ、水・泡消火薬剤・ハロン・二酸化炭素などの消火薬剤

危険有害な分解生成物

引火性の高い水素ガス

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし
経皮
データなし
吸入
吸入(粉じん):   データなし
吸入(蒸気):   データなし
吸入(ガス):   GHSの定義における固体である。

皮膚腐食性・刺激性

”Corrosive. Causes severe eye, mucous mambrane, and skin burns.”(NFPA (13th, 2006))との記述、および金属カルシウムが水存在下で水と反応してCa(OH)2(pH=12.4(25℃飽和水溶液))を生成し、Ca(OH)2が皮膚及び眼の炎症を引き起こす(既存分類ID811(NITE))ことより区分1に分類した。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

”Corrosive. Causes severe eye, mucous mambrane, and skin burns.”NFPA (13th, 2006)との記述、および金属カルシウムが水存在下で水と反応してCa(OH)2(pH=12.4(25℃飽和水溶液))を生成し、Ca(OH)2が皮膚及び眼の炎症を引き起こす(既存分類ID811(NITE))ことより区分1に分類した。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし
呼吸器感作性:データなし

生殖細胞変異原性

データなし

発がん性

データなし

生殖毒性

データなし

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データなし

水生環境慢性有害性

データなし

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
IMOの規制に従う。
航空規制情報
ICAO/IATAの規制に従う。
UN No.
1401
Proper Shipping Name.
Calcium
Class
4.3

国内規制

陸上規制情報
消防法の規制に従う。
海上規制情報
船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報
航空法の規制に従う。

特別安全対策

重量物を上積みしない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

緊急時応急措置指針番号

138

15. 適用法令

消防法

第3類自然発火性物質及び禁水性物質、アルカリ土類金属(法第2条第7項危険物別表第1・第3類)

船舶安全法

可燃性物質類・水反応可燃性物質(危規則第3条危険物告示別表第1)
可燃性物質類・自然発火性物質(危規則第3条危険物告示別表第1)

航空法

輸送禁止(施行規則第194条)
可燃性物質類・水反応可燃性物質(施行規則第194条危険物告示別表第1)

港則法

危険物・自然発火性物質(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ト)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
水素化カルシウム SDS 二硝酸カルシウム·4水和物 SDS 炭酸カルシウム SDS D-パントテン酸カルシウム SDS プロピオン酸 カルシウム SDS りん酸水素カルシウム SDS ホリン酸カルシウム水和物 SDS 水酸化カルシウム SDS