安全データシート

シクロプロパン

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: シクロプロパン
  • CB番号: CB0368506
  • CAS: 75-19-4
  • 同義語: シクロプロパン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 有機合成原料、麻酔薬
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
H24.1.31、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
物理化学的危険性
高圧ガス   低圧液化ガス
可燃性/引火性ガス   区分1
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   区分3(麻酔作用)

GHSラベル要素

絵表示
GHS02GHS04
注意喚起語
危険
危険有害性情報
眠気又はめまいのおそれ
高圧ガス:熱すると爆発のおそれ
極めて可燃性又は引火性の高いガス
注意書き
安全対策
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
応急措置
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
漏えいガス火災の場合:漏えいが安全に停止されない限り消火しないこと。
気分が悪いときは医師に連絡すること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
保管
日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。
施錠して保管すること。
容器を密閉しておくこと。   換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
廃棄
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。

3. 組成及び成分情報

  • 単一製品・混合物の区別: 単一製品
  • 化学名又は一般名: シクロプロパン
  • 別名: トリメチレン、トリメチレン(環状)、Trimethylene、Trimethylene(cyclic)
  • 濃度又は濃度範囲: 100%
  • 分子式 (分子量): C3H6 (42.08)
  • CAS番号: 75-19-4
  • 官報公示整理番号(化審法): (3)-3244
  • 官報公示整理番号(安衛法): (3)-3244
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし。

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪いときは医師に連絡すること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。   吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。

皮膚に付着した場合

液化ガスに触れたときは白くなった部位を微温湯で温める。
肌に凍り付いた衣服は付着物を溶かしてから脱がせる。
皮膚刺激が生じた場合:医師の診断、手当てを受けること。
多量の水と石けんで洗うこと。

眼に入った場合

水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
医師の診断・手当てを受けること

飲み込んだ場合

気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。

予想される急性症状及び遅発性症状の最も重要な兆候及び症状

データなし。

応急措置をする者の保護

データなし。

医師に対する特別注意事項

データなし。

5. 火災時の措置

消火剤

大火災:散水、または水噴霧を用いる。
小火災:粉末消火剤または二酸化炭素を用いる。

使ってはならない消火剤

情報なし。

特有の危険有害性

燃焼ガスには、一酸化炭素などの有毒ガスが含まれるので、消火作業の際には、煙の吸入を避ける。

特有の消火方法

消火後も大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
消火活動は有効に行える最も遠い距離から、無人ホース保持具やモニター付きノズルを用いて消火する。
関係者以外は安全な場所に退去させる。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
周辺火災の場合に移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。
漏えいガス火災の場合:漏えいが安全に停止されない限り消火しないこと。

消火を行う者の保護

冷媒/低温用液体を取り扱う時は、常に耐熱用保護衣を着用する。
空気式呼吸器(SCBA)を着用する。
消火作業では、適切な保護具(手袋、眼鏡、マスク等)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置

必要に応じた換気を確保する。
多量の場合、人を安全な場所に退避させる。
冷媒/低温用液体を取り扱う時は、常に耐熱用保護衣を着用する。
空気式呼吸器(SCBA)を着用する。
作業には、必ず保護具(手袋・眼鏡・マスクなど)を着用する。

環境に対する注意事項

漏出物を河川や下水に直接流してはいけない。

封じ込め及び浄化の方法及び機材

火花を発生しない安全な用具を使用する。
付近の着火源となるものを速やかに除くとともに消火剤を準備する。
注意:冷却液体/低温剤用液体に接触していると多くの物質が脆くなり、突然壊れやすくなる。
ガスが拡散するまでその場所を隔離する。
漏洩物を取り扱うとき用いるすべての設備は接地する。
有害でなければ、火気、換気などに充分注意して蒸発、拡散させる。又は、散水して蒸発を促進させてもよい。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
安全取扱い注意事項
屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
熱、火花、裸火、高温のもののような着火源から遠ざけること。-禁煙。
衛生対策
取扱い後は手などをよく洗うこと。

保管

安全な保管条件
日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。
施錠して保管すること。
容器を密閉しておくこと。   換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
容器包装材料
データなし。   データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度

日本産衛学会(2010年度版)
未設定

許容濃度

ACGIH(2011年版)
未設定

設備対策

取扱い場所の近くに、洗眼及び身体洗浄のための設備を設置する。
蒸気またはヒュームやミストが発生する場合は、局所排気装置を設置する。

保護具

呼吸器の保護具
空気式呼吸器(SCBA)を着用する。
手の保護具
必要に応じて、適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
必要に応じて、適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
冷媒/低温用液体を取り扱う時は、常に耐熱用保護衣を着用する。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
可燃性ガス(Merck (14th, 2006))
無色(Ullmanns(E) (6th, 2003))
臭い
無臭 (Ullmanns(E) (6th, 2003))
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

-127℃(Merck (14th, 2006))

沸点、初留点及び沸騰範囲

-33℃(Merck (14th, 2006))

引火点

-94.4℃(不明)(Matheson(7th, 2001))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

上限:10.3 % by vol in air 下限:2.41 % by vol in air (Merck (14th, 2006))

蒸気圧

5410 mmHg(25℃)(Howard (1997))

蒸気密度

1.5(NFPA (14th, 2010))

比重(相対密度)

0.56 g/mL(液体、15℃)(ホンメル (1996))

溶解度

アルコール、エーテルに多量に溶解する。(Merck (14th, 2006))
水:.15℃の水約2.7容量に対して、シクロプロパン1容量が溶解。(Merck(14th, 2006))

n-オクタノール/水分配係数

LogP=1.72(HSDB (2003))

自然発火温度

495℃(Ullmanns(E) (6th, 2003))

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

反応性

情報なし。

安定性

情報なし。

危険有害反応可能性

データなし。

避けるべき条件

データなし。

混触危険物質

データなし。

危険有害な分解生成物

データなし。

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。
経皮
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。
吸入:ガス
マウスの2時間ばく露によるLCLo値は282 mg/L (163927 ppmV)(4時間換算値:115914 ppmV)(PATTY (5th, 2001))により、LC50値は>20000 ppmV/4hとなる。GHS分類:区分外   マウスの2時間ばく露によるLCLo値は282 mg/L (163927 ppmV)(4時間換算値:115914 ppmV)(PATTY (5th, 2001))により、LC50値は>20000 ppmV/4hとなることから区分外とした。
吸入:蒸気
GHSの定義におけるガスである。GHS分類:分類対象外   GHSの定義におけるガスである。
吸入:粉じん及びミスト
GHSの定義におけるガスである。GHS分類:分類対象外   GHSの定義におけるガスである。

皮膚腐食性及び刺激性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

生殖細胞変異原性

in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性(HSDB (2003))の報告がある。GHS分類:分類できない   in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験で陰性(HSDB (2003))の報告がある。

発がん性

データなし。なお、揮発性麻酔薬としては、IARCでグループ3に分類されている(IARC suppl. 7 (1987))。GHS分類:分類できない   データなし。なお、揮発性麻酔薬としては、IARCでグループ3に分類されている(IARC suppl. 7 (1987))。

生殖毒性

データ不足。なお、麻酔薬には動物試験で催奇形性を示すものが多く、一般的な吸入麻酔薬では骨格異常が主であり、本物質の場合はマウスおよびラットで多発性欠損を起こしたと記述されている(Birth Defects (3rd, 2000))が、それ以上の記載はなく、データの詳細は不明である。GHS分類:分類できない   データ不足。なお、麻酔薬には動物試験で催奇形性を示すものが多く、一般的な吸入麻酔薬では骨格異常が主であり、本物質の場合はマウスおよびラットで多発性欠損を起こしたと記述されている(Birth Defects (3rd, 2000))が、それ以上の記載はなく、データの詳細は不明である。

12. 環境影響情報

生態毒性

水生環境有害性(急性)
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。
水生環境有害性(長期間)
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

オゾン層への有害性

当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。GHS分類:分類できない

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

内容物/容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

容器は廃棄せずに、メーカーへ返却すること。

14. 輸送上の注意

国際規制

国連番号
1027
国連品名
シクロプロパン
国連危険有害性クラス
2.1
海洋汚染物質
該当しない。

国内規制

海上規制情報
船舶安全法の規定に従う。
航空規制情報
航空法の規定に従う。
陸上規制情報
高圧ガス保安法の規定に従う。

特別安全対策

重量物を上積みしない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

緊急時応急措置指針番号

115

15. 適用法令

労働安全衛生法

危険物・可燃性のガス

高圧ガス保安法

液化ガス、可燃性ガス

船舶安全法

高圧ガス

航空法

高圧ガス

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
ビフェントリン SDS 4-クロロフェニル シクロプロピル ケトン SDS trans-1,2-シクロプロパンジカルボン酸ジエチル SDS 2-ホルミルシクロプロパン-1-カルボン酸エチル SDS シクロプロピルジフェニルカルビノール SDS 2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロパンカルボン酸 SDS 1-(ブロモメチル)シクロプロパン SDS ジシクロプロピル ケトン SDS ブロモシクロプロパン SDS シペルメトリン SDS