安全データシート

フタル酸 ジエチル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: フタル酸 ジエチル
  • CB番号: CB3349654
  • CAS: 84-66-2
  • 同義語: フタル酸ジエチル,フタル酸エステル類

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 研究開発用途にのみ使用。医薬品、家庭用品、その他の用途には使用しないでください。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

2.1 GHS分類

水生環境有害性(急性) (区分3), H402
このセクションで言及された H-ステートメントの全文は、セクション 16 を参照する。

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS08
注意喚起語
なし
危険有害性情報
H402 水生生物に有害。
注意書き
安全対策
P273 環境への放出を避けること。
廃棄
P501 残余内容物・容器等は産業廃棄物として適正に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 分子量: 222.24 g/mol
  • CAS番号: 84-66-2
  • 化審法官報公示番号: 3-1301
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
医師に相談する。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。 医師に相談する。
皮膚に付着した場合
石けんと多量の水で洗い流す。 医師に相談する。
眼に入った場合
予防措置として、水で眼を洗浄する。
飲み込んだ場合
意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物
可燃性。

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

データなし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

粉塵の発生を避ける。 蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。 十分な換気を確保する。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。 環境への放出は必ず避けなければならない。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

粉塵を発生させないように留意して回収し、廃棄する。 掃いてシャベルですくいとる。 廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

粉塵が発生する場所では、換気を適切に行う。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
OEL-M: 5 mg/m3 - 日本産業衛生学会 許容濃度等の勧告
TWA: 5 mg/m3 - 米国。 ACGIH限界閾値(TLV)

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
十分な衛生的作業を行い安全規定に従って取扱う。 休憩前や終業時には手を洗う。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
身体の保護
適した身体防具を選ぶには、そのタイプ、危険物質の濃度や量そして特定の作業場を考慮す
る。, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを選択しな
ければならない。
呼吸用保護具
呼吸保護は必要ではない。粉塵の不快レベルにより保護が望まれる場合、N95型(US)または
P1型(EN 143)粉塵マスクを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切な政府
機関の規格で試験され、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
安全を確認してから、もれやこぼれを止める。 物質が排水施設に流れ込まないようにする。 環
境への放出は必ず避けなければならない。

9. 物理的及び化学的性質

9.1 基礎物理および化学特性の情報

外観
形状: 固体色: 淡黄色
臭い
かすか
臭いのしきい(閾)値
データなし
pH
データなし
融点・凝固点
融点・凝固点: -60 °C
沸点,初留点及び沸騰範囲
297.3 °C at 1,013 hPa - OECD 試験ガイドライン 103
引火点
170 °C - 密閉式引火点試験 - 理事会規則 (EC) No. 440/2008,付属書, A.9
蒸発速度
データなし
燃焼性(固体、気体)
データなし
引火上限/下限または爆発限界
爆発範囲の下限: 0.75 %(V)
蒸気圧
14 mmHg at 163 °C
蒸気密度
7.7 - (空気=1.0)
比重
1.11 gPcm3 at 20 °C
水溶性
0.932 grm/l at 20 °C - OECD 試験ガイドライン 105 - 僅かに溶ける
n-オクタノール/水分配係数
log Pow: 2.2 at 40 °C - 生物濃縮は予測されない。
自然発火温度
440 °Cat 984 hPa
分解温度
データなし
粘度
11.53 mm2/s at 20 °C - OECD 試験ガイドライン 114 - 5.73 mm2/s at40 °C - OECD 試験ガイドライン 114 -
爆発特性
データなし
酸化特性
データなし

9.2 その他の安全情報

表面張力
0.03 N/m at 20 °C
相对蒸気密度
7.7 - (空気=1.0)

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

データなし

10.5 混触危険物質

酸化剤, 酸

10.6 危険有害な分解生成物

有害な分解生成物が火があるとき生成される。 - 炭素酸化物
火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

11.1 毒性情報

急性毒性
LD50 経口 - ラット - オスおよびメス - 5,591 mg/kg
(OECD 試験ガイドライン 401)
LC50 吸入 - ラット - 6 h - >= 4.64 mg/l
備考: (ECHA)
LD50 経皮 - ラット - オスおよびメス - > 11,181 mg/kg
備考: (ECHA)
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
皮膚 - ウサギ
結果: 皮膚刺激なし - 24 h
眼 - ウサギ
結果: 眼への刺激なし - 48 h
備考: (ECHA)
備考: (ECHA)
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
呼吸器感作性又は皮膚感作性
結果: 陰性
(OECD 試験ガイドライン 406)
ビューラー法 - モルモット
生殖細胞変異原性
データなし
in vitro哺乳動物細胞遺伝子変異試験
結果: 陰性
in vitro染色体異常試験
人間のリンパ球
結果: 陰性
Ames 試験
大腸菌/ネズミチフス菌
結果: 陰性
マウスリンパ腫細胞
発がん性
IARC: この製品に 0.1% 以上存在している成分で、IARC によりヒト発がん性物質の可能性があ
る、となり得る、またはヒト発がん性物質であるとして確認されている物はない。
生殖毒性
データなし
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
データなし
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
データなし
吸引性呼吸器有害性
データなし
追加情報
反復投与毒性 - ラット - オスおよびメス - 経口 - 無毒性レベル - 150 mg/kg
(ECHA)
化学的、物理的および毒性学的性質の研究は不十分と考えられる。
RTECS: データなし

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
流水式試験 LC50 - Cyprinodon variegatus (シープスヘッドミノー) - 29 mg/l
- 96 h
(US-EPA)
流水式試験 LC50 - Oncorhynchus mykiss (ニジマス) - 12 mg/l - 96 h
(US-EPA)
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 LC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 90 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(US-EPA)
藻類に対する毒性
止水式試験 EC50 - Desmodesmus subspicatus(セネデスムス・サブスピカト
ゥス) - 45 mg/l - 72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 28 d
結果: 94.6 % - 易分解性。
備考: (ECHA)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
可燃性溶剤に溶解または混合し、アフターバーナーとスクラバーが備えられた化学焼却炉で焼却する。免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物
IMDG (海上規制): Not dangerous goods

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

酸化剤, 酸

15. 適用法令

15.1 物質または混合物に固有の安全、健康および環境に関する規則/法律

国内適用法令
消防法:
危険物に該当しない。
毒物及び劇物取締法:
非該当
労働安全衛生法
特定化学物質障害予防規則:
非該当
有機溶剤中毒予防規則:
非該当
名称等を表示すべき危険物及び有害物:
法第57条 (施行令第18条) - フタル酸ジエチル
名称等を通知すべき危険物及び有害物:
法第57条の2 (施行令別表第9) - フタル酸ジエチル
化学物質排出把握管理促進法:
第1種指定化学物質 - フタル酸ジエチル

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
フタル酸ジアリル SDS フタル酸水素カリウム SDS フタル酸ジプロピル SDS フタル酸ジアミル SDS フタル酸ジイソノニル (分岐鎖異性体混合物) SDS N-フタロイルグリシン SDS タイロン一水和物 SDS フェニルアセトアルデヒド SDS o-キシリレン グリコール SDS 1,2-フェニレンジアミン SDS