すず(IV)ジスルフィド 化学特性,用途語,生産方法
性質
硫化スズ(IV)の融点は600°Cです。水、、には、ほとんど溶けません。トリチオスズ(IV)酸塩やヘキサヒドロキソスズ(IV)酸塩として、アルカリには溶解します。硫化アルカリや硫化アンモニウム水溶液には、硫化スズ(IV)はトリチオスズ(IV)酸塩を生成するため可溶です。空気中で熱すると(IV)とが生じ、王水と加熱すると酸化スズ(IV)とが生成します。
解説
硫化スズとは、スズと硫黄からなる化合物です。
4価の硫化スズ(IV)や2価の硫化スズ(II)があります。硫化スズ(IV)のCAS登録番号は1315-01-1で、硫化スズ(II)のCAS登録番号は1314-95-0です。
また、硫化スズの国内法規上の主な適用法令は、毒劇法では「劇物・包装等級3」、安衛法で「名称等を表示すべき危険物および有害物」および「名称等を通知すべき危険物および有害物No. 322」に指定されています。
構造
硫化スズ(IV)は無臭の金黄色粉末であり、二硫化スズとも呼ばれています。化学式はSnS2、分子量は182.84で、密度は4.5g/cm3です。硫化スズ(IV)はヨウ化カドミウム型構造を取っており、6個の硫化物中心による八面体孔にSn(IV)が位置しています。
合成
塩化スズ(IV)塩を含んだ酸性水溶液との反応によって、コロイド状の黄色沈殿として硫化スズ(IV)が生じます。
共存下で直接スズ箔と硫黄を加熱すると、黄金色の六方晶系板状晶を得ることが可能です。
天然で(IV)は、ベルンド鉱 (英: Berndtite) と呼ばれる珍しい鉱物として産出します。
参考文献
特徴
原論文中3.639 Å, 5.868 Å, λ(CuKα)=1.539 Åとあるものをλ(CuKα)=1.54187 Åにより換算
化学的特性
Yellow to brown powder. Soluble in concentrated hydrochloric acid and alkaline sulfides; insoluble in
water. Flaky or scaly crystals with a high gold-yellow sheen, soft as
talc; very stable in air. On heating, the color deepens reversibly
to dark red, then to deep brown, above about 600°C decomposition
to SnS and S takes place.
使用
Gilding and bronzing metals, gypsum, wood and paper, usually by suspending in lacquer or varnish.
危険性
Irritant to skin and eyes
使用用途
とくに硫化スズ(IV)は、彩色金やモザイク金とも呼ばれ、黄金色で変化しにくいため、金色顔料としてニスやなどに使われます。その一方で硫化スズ(II)は、重合反応の触媒、分析試薬、軸受剤などに使用可能です。
参考文献
I. Oftedal, Z. Phys. Chem. 134, 301 (1928), DOI: 10.1515/zpch-1928-13423.
すず(IV)ジスルフィド 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品