冷媒 化学特性,用途語,生産方法
解説
冷凍機や熱ポンプなどで,低温の物体から高温の物体に熱を運ぶ作動流体をいう。最も多用される圧縮式では,冷媒は熱を与える(受け取る)際に凝縮(蒸発)するので蒸発圧力はあまり低くなく,かつ凝縮圧力があまり高くない物質で,毒性や腐食性がないことが望まれる。冷蔵庫やクーラーではフロン系の冷媒が広く用いられてきたが,オゾン層破壊の原因物質であるとされ,代替の冷媒の開発が急務となっている。→関連項目蒸気表・蒸気線図|製氷|ヒートポンプ
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フロン規制
フロンのCFC(クロロフルオロカーボン)は、冷媒として広く用いられたが、オゾン層を破壊する物質であることが判明した。そのため、CFCのかわりに冷媒に使用されたのが、代替フロンのHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)とHFC(ハイドロフルオロカーボン)であった。しかし代替フロンは、オゾン層を破壊しないものの、二酸化炭素の数千倍も地球温暖化に影響することがわかった。そこで、オゾン層保護のためのモントリオール議定書によって、先進国では1995年末でCFCの生産を全廃、HCFCは2020年で生産を全廃することになった。また、HFCも京都議定書で削減の対象とされている。このようにフロン規制が強化された結果、冷媒のノンフロン化技術の開発が進められていて、二酸化炭素や炭化水素などを用いた自然冷媒がふたたび注目をされている。[編集部]
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