GLYCERIN BASE 化学特性,用途語,生産方法
外観
本品は無色澄明の粘性の液で,味は甘い.
本品は水又はエタノール(99.5)と混和する.
本品は吸湿性である.
定義
本品は、次の化学式で表される三価アルコールである。
化粧品の成分用途
ヘアコンディショニング剤、保湿.湿潤剤、保水剤、変性剤、減粘剤、口腔ケア剤、口腔衛生剤、皮膚保護剤、溶剤、香料
確認試験
本品につき,赤外吸収スペクトル測定法〈2.25〉の
液膜法により試験を行い,本品のスペクトルと本品の参照ス
ペクトルを比較するとき,両者のスペクトルは同一波数のと
ころに同様の強度の吸収を認める.
定量法
本品約0.2gを共栓三角フラスコに精密に量り,水
50mLを加えて混和し,過ヨウ素酸ナトリウム試液50mLを
正確に加えて振り混ぜた後,室温で暗所に約30分間放置す
る.この液に水/エチレングリコール混液(1:1)10mLを加
え,更に約20分間放置した後,水100mLを加え,0.1mol/L
水酸化ナトリウム液で滴定する(指示薬:フェノール
フタレイン試液2滴).同様の方法で空試験を行い,補正する.
純度試験
(1) 色 本品50mLをネスラー管にとり,上方から観察す
るとき,液の色は次の比較液より濃くない.
比較液:塩化鉄(Ⅲ)の色の比較原液0.40mLをネスラー管
にとり,水を加えて50mLとする.
(2) 液性 本品2mLに水8mLを混和するとき,液は中性
である.
(3) 塩化物 本品10.0gをとり,試験を行う.比較
液には0.01mol/L塩酸0.30mLを加える(0.001%以下).
(4) 硫酸塩 本品10.0gをとり,試験を行う.比較
液には0.005mol/L硫酸0.40mLを加える(0.002%以下).
(5) アンモニウム 本品5mLに水酸化ナトリウム溶液(1
→10)5mLを加えて煮沸するとき,発生するガスは潤した赤
色リトマス紙を青変しない.
(6) 重金属 本品5.0gをとり,第1法により操作し,
試験を行う.比較液には鉛標準液2.5mLを加える(5ppm以
下).
(7) カルシウム (2)の液5mLにシュウ酸アンモニウム試
液3滴を加えるとき,液は変化しない.
(8) ヒ素〈1.11〉 本品1.0gをとり,第1法により検液を調
製し,試験を行う(2ppm以下).
(9) アクロレイン,ブドウ糖又はその他の還元性物質 本
品1.0gにアンモニア試液1mLを混和し,60℃の水浴中で5分
間加温するとき,液は黄色を呈しない.また,水浴中から取
り出し,直ちに硝酸銀試液3滴を加えて5分間暗所に放置す
るとき,液は変色又は混濁しない.
(10) 脂肪酸又は脂肪酸エステル 本品50gに新たに煮沸し
て冷却した水50mL及び正確に0.1mol/L水酸化ナトリウム液
10mLを加えて15分間煮沸し,冷後,過量の水酸化ナトリウ
ムを0.1mol/L塩酸で滴定するとき,0.1mol/L水酸化
ナトリウム液の消費量は3.0mL以下である(指示薬:フェノ
ールフタレイン試液3滴).同様の方法で空試験を行う.
(11) ジエチレングリコール及び類縁物質 本品約5.88gを
精密に量り,メタノールに混和し,正確に100mLとし,試
料溶液とする.別にジエチレングリコール約0.1gを精密に量
り,メタノールに混和し,正確に100mLとする.この液
5mLを正確に量り,メタノールを加えて正確に100mLとし,
標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液1μLずつを正確にと
り,次の条件でガスクロマトグラフィーにより試験
を行う.試料溶液及び標準溶液の各々のピーク面積を自動積
分法により測定し,それぞれの液のジエチレングリコールの
ピーク面積AT及びASを求める.次式によりジエチレングリ
コールの量を求めるとき,0.1%以下である.また,試料溶
液の各々のピーク面積を面積百分率法により求めるとき,グ
リセリン及びジエチレングリコール以外の個々のピークの量
は0.1%以下であり,グリセリン以外のピークの合計量は
1.0%以下である.
試験条件
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径0.32mm,長さ30mのフューズドシリカ管
の内面にガスクロマトグラフィー用14%シアノプロ
ピルフェニル-86%ジメチルシリコーンポリマーを
厚さ1μmで被覆する.
カラム温度:100℃付近の一定温度で注入し,毎分
7.5℃で220℃まで昇温し,220℃付近の一定温度で保
持する.
注入口温度:220℃付近の一定温度
検出器温度:250℃付近の一定温度
キャリヤーガス:ヘリウム
流量:約38cm/秒
スプリット比:1:20
面積測定範囲:溶媒のピークの後からグリセリンの保持
時間の約3倍の範囲
システムの適合性
システムの性能:ジエチレングリコール及びグリセリン
0.05gずつをメタノール100mLに混和する.この液
1μLにつき,上記の条件で操作するとき,ジエチレン
グリコール,グリセリンの順に溶出し,その分離度は
7.0以上である.
システムの再現性:標準溶液1μLにつき,上記の条件で
試験を6回繰り返すとき,ジエチレングリコールのピ
ーク面積の相対標準偏差は15%以下である.
(12) 硫酸呈色物 本品5mLに硫酸呈色物用硫酸5mLを注
意して加え,18~20℃で徐々に混和し,常温で1時間放置す
るとき,液の色は色の比較液Hより濃くない.
貯法
容器 気密容器.
強熱残分
本品約10gをるつぼに入れて精密に量り,加
熱して沸騰させ,加熱をやめ,直ちに点火して燃やし,冷後,
残留物を硫酸1~2滴で潤し,恒量になるまで注意して強熱
するとき,残分は0.01%以下である.
使用
Pharmaceutic aid (humectant); pharmaceutic aid (solvent).
GLYCERIN BASE 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品