L-カルニチン 化学特性,用途語,生産方法
外観
白色~黄褐色, 結晶性粉末~粉末
種類
カルニチンは、サプリメントや医薬品、研究開発用試薬として販売されています。サプリメントとしては、L-カルニチンが多くのメーカーから販売されており、錠剤などの形状で手に入れることができます。
医薬品としては、カルニチン欠乏症に対して処方され、一般名はレボカルニチン (L-カルニチン) です。錠剤や内用液などの剤形があります。フリーのレボカルニチンの他、レボカルニチン塩化物錠も存在するため、混同しないよう注意が必要です。
研究開発用試薬としては、フリーのL-カルニチンの他、L-カルニチン塩酸塩、もしくはラセミ体のDL-カルニチン塩酸塩として販売されていることが多いです。塩酸塩であるのは、製品化の際の精製条件に由来します。常温保存可能な試薬製品であり、10mg , 1g , 5g , 25g , 100gなどの容量の種類があります。
定義
L-カルニチンは,動物界に広く分布する塩基性物質で,正式名称はγ‐トリメチルアンモニウム‐β‐ヒドロキシ酪酸,構造は(CH3)3-N+-CH2-CH(OH)-CH2-COOH。ビタミンBrとも呼ばれ水溶性の成長因子。筋肉や肝臓から抽出精製される。広範な分布からその生理的重要性が注目されてきたが,鳥類,哺乳類ではγ‐アミノ酪酸から生合成されるためにその意義がなかなか理解されなかった。フレンケルG.Fraenkelらによってコメゴミムシダマシの必須成長因子として同定されて(1947)以来その生体内での機能がわかってきた。
定義
本品は、次の化学式で表されるヒドロキシベタインである。
性質
1) (横紋筋,肝臓),甲状腺抑制
解説
(R)-3-hydroxy-4-trimethylammoniobutanoate.C7H15NO3(161.20).ビタミン BT ともいう.β-ヒドロキシ-γ-ベタインの一つ.ほとんどすべての生物,各組織に存在するが,動物では副睾丸に高濃度に存在する.エピクロロヒドリンにシアン化カリウム,トリエチルアミンを順次反応させカルニチンニトリルとし,加水分解後光学分割する.吸湿性が大きい.分解点196~198 ℃.[α]D-31.3°(水).カルニチンは,アシル補酵素Aと反応してアシルカルニチンとなり,これがミトコンドリアによる脂肪酸の酸化に際して,膜を通ってアシル基を運搬するものと考えられている。先天性代謝異常のためカルニチンが不足する欠乏症がある。ミトコンドリア内膜でアシル基転移の担体として機能し,生成した長鎖脂肪酸のアシルCoAのマトリックス内におけるβ-酸化を可能にする.塩酸塩は消化機能低下の治療薬に使われる.LD50 6690 mg/kg(雄マウス,経口).森北出版「化学辞典(第2版)
化粧品の成分用途
ヘアコンディショニング剤、帯電防止剤、皮膚コンディショニング剤、起泡剤、親水性増粘剤、洗浄剤
合成
図3. カルニチンの第4級アンモニウムの合成
体内ではカルニチンは、必須アミノ酸であるリジンとメチオニンから生合成されます。まず、メチオニンはS-アデノシルメチオニンに変換されます。
メチル基転移酵素の作用により、S-アデノシルメチオニンが持つメチル基をリジンの側鎖のアミノ基へと転移させ、カルニチンの4級アンモニウムの部分が合成されます。さらに、別の酵素の反応によりリジンの側鎖に水酸基が立体選択的に付加し、分子骨格が構築されていきます。
効能
カルニチン補充薬
商品名
エルカルチン (大塚製薬); エルカルチン (大塚製薬); エルカルチン (大塚製薬); エルカルチン (大塚製薬)
化学的特性
White or almost white, crystalline powder or colourless crystals, hygroscopic.
天然物の起源
Synthetic. It is found in its natural state in food
使用
L-Carnitine is a natural, vitamin-like nutrient wich plays an important role inhuman metabolism. It is essential in the utilization of fatty acids and in transporting metabolic energy
定義
ChEBI: The (R)-enantiomer of carnitine.
一般的な説明
Pharmaceutical secondary standards for application in quality control provide pharma laboratories and manufacturers with a convenient and cost-effective alternative to the preparation of in-house working standards.
Levocarnitine is a naturally available compound that plays a significant role in fatty acid oxidation and energy production in the human body. It is majorly found in skeletal and cardiac muscles of mammals and facilitates the transport of long chain fatty acids into mitochondria.
使用用途
カルニチンは、人体においては脂質の代謝に関与する物質です。そのため、近年ではサプリメントとして広く用いられています。ただし、健康な小児および成人は、1日に必要なカルニチンを肝臓および腎臓で十分に合成できるとされています。
一方で、カルニチン欠乏症に対しては医薬品として認可されている物質です。経口投与や静脈投与を行う医薬品として用いられます。カルニチン欠乏症の原因としては、食事などの要因による摂取不足、腎不全や肝不全などの生合成不足、人工透析や下痢などによる過剰喪失、医薬品の副作用などがあります。
生体内物質であることから、その他には生化学などの分野で研究開発用試薬などに用いられます。
病気
カルニチンの欠乏症には2種類あります。1つ目は細胞のカルニチン輸送システムの遺伝性疾患です。この場合は、通常5歳までに心筋症、骨格筋の脱力、低血糖の症状が現れます。
2つ目は特定の疾患 (慢性腎不全など) もしくは特定の条件下 (特定の抗菌薬の使用など) が原因で起こるカルニチン欠乏です。このようなケースでは、カルニチンの吸収低下もしくは、排出量の増加が起こってしまいます。
こういった欠乏症の治療にカルニチン製剤が処方薬として投与されます。
参考文献
特徴
図. カルニチンの鏡像異性体
カルニチンは3位の炭素、すなわち水酸基が結合している炭素がキラル中心であるため、1対の鏡像異性体が存在します。鏡像異性体を区別する場合に、しばしばD-カルニチンとL-カルニチンとして区別されます。
また、これらの等量混合物であるラセミ体は、しばしばDL-カルニチンと呼ばれています。
純化方法
The S(L) isomer is levocarnitine, Vitamin B7. The R or S isomers crystallise from EtOH/Me2CO (hygroscopic). The R or S hydrochlorides crystallise from hot EtOH or EtOH/Et2O and have m 142o(dec). The RS-isomer crystallises from hot EtOH (hygroscopic). The RS hydrochloride crystallises in needles from hot EtOH and has m 196o(dec). [(±) Mazzetti & Lemmon J Org Chem 22 228 1957, Beilstein 4 H 513, 4 I 548, 4 II 937-8, 4 III 1632-5, 4 IV 3185.]
L-カルニチン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品