チミン 化学特性,用途語,生産方法
外観
白色, 結晶性粉末~粉末
定義
本品は、次の化学式で表される複素環式化合物である。
性質
チミンは、白色の結晶性粉末で、冷たい水やエタノールにはほとんど溶けません。一方で、熱水や熱エタノールは溶けます。また、水酸化ナトリウム溶液はよく溶けます。
チミンは、酸素やフリーラジカルなどの酸化物質によって酸化されることがあります。チミンが酸化されるとチミングリコールを生じます。DNA中に生じたチミングリコールは、DNAの構造の変化を引き起こすことがあります。
溶解性
エタノール及び水酸化ナトリウム溶液に溶ける。冷水、冷エタノールに難溶。熱水に易溶、熱エタノールに可溶。
定義
チミンは,ピリミジン塩基の一種.生体内に広くDNAの構成塩基として存在する.tRNAのなかに微量成分として含まれている.化学的には,S-メチル-チオ尿素と2-ホルミルプロピオン酸エチルとの閉環縮合によって得られる.白色の結晶.分解点335~337 ℃.λmax 264 nm(pH 2).熱水に易溶,エタノールに微溶.紫外線を照射すると,いわゆるチミン二量体となる.DNAの二重らせんのなかでは,アデニンと2個の水素結合によって塩基対を形成している.
解説
5-methyl-2,4(1H,3H)-pyrimidinedione.C5H6N2O2(126.11).5-メチルウラシルともいう.チミンは,ピリミジン塩基の一種.生体内に広くDNAの構成塩基として存在する.tRNAのなかに微量成分として含まれている.化学的には,S-メチル-チオ尿素と2-ホルミルプロピオン酸エチルとの閉環縮合によって得られる.白色の結晶.分解点335~337 ℃.λmax 264 nm(pH 2).熱水に易溶,エタノールに微溶.紫外線を照射すると,いわゆるチミン二量体となる.DNAの二重らせんのなかでは,アデニンと2個の水素結合によって塩基対を形成している.森北出版「化学辞典(第2版)
構造
図1. チミンの構造式
チミンは核酸を構成する塩基のうち、ピリミジン骨格をもつピリミジン塩基です。ピリミジン塩基は窒素を含む6員環で構成されている環状有機化合物です。チミンは1位と3位にイミノ基を、2位と4位にカルボニル基を、5位にメチル基をもっています。
図2. DNAの水素結合
3位にあるイミノ基と2位と4位にあるカルボニル基が水素結合を形成することによって、DNAの二重らせん構造を形成するのに重要な役割を果たしています。
チミンは核酸塩基としては唯一、メチル置換基とアリル位水素を持ちます。アリル位水素とは、2重結合の隣の炭素につながっている水素のことです。アリル位水素があると、不対電子を持つ原子や分子による水素の引き抜きを受けやすく、生体内で活性酸素などの標的になります。
化粧品の成分用途
皮膚コンディショニング剤
化学的特性
White, crystalline powder. Slightly soluble in hot water; insoluble
in coldwater, alcohol; sparingly soluble in ether;
readily soluble in alkalies.
使用
Thymine is a nitrogenous base component in the nucleic acid of DNA.
定義
thymine: A pyrimidine derivativeand one of the major componentbases of nucleotides and the nucleicacid DNA.
一般的な説明
Thymine (Zidovudine Related Compound C) is a process related impurity of antiretroviral drug zidovudine. Zidovudine belongs to the class of drugs known as nucleoside reverse transcriptase inhibitors and is generally used in the prevention and treatment of HIV/AIDS.
Pharmaceutical secondary standards for application in quality control, provide pharma laboratories and manufacturers with a convenient and cost-effective alternative to the preparation of in-house working standards.
の他の情報
1. ヌクレオシド
核酸塩基と五炭糖が結合した化合物は、ヌクレオシドと呼ばれます。ヌクレオシドは、糖のヒドロキシ基-OHと核酸塩基のイミノ基NHが脱水縮合することで生成されます。この結合はN-グリコシド結合と呼ばれます。チミンを含むヌクレオシドはチミジンと呼ばれます。
図3. チミジン
tRNA中の装飾ヌクレオシドであるリボチミジンは、チミンのリボシル化により合成されます。また、抗ヘルペス作用を有するスポンゴチミジン (チミンアラビノシド) は、チミンのアラビノシル化により合成されます。
2. ヌクレオチド
ヌクレオシドにリン酸が結合することで、ヌクレオチドという化合物が形成されます。この化合物は、糖の-OH基とリン酸の-OH基が脱水縮合して生成されるため、この結合をリン酸エステル結合と呼びます。例えば、チミンがヌクレオチドと結合すると、チミジル酸またはチミジン一リン酸と呼ばれる化合物が生成されます。
3. DNAの2重らせん構造
DNAは、疎水性の塩基が内側に向き、外側には親水性の糖とリン酸が配列されています。2つのポリヌクレオチド鎖が互いに逆方向からねじれ合って大きな2重らせんを形成しており、塩基部分の水素結合によって塩基対が形成されます。このとき、アデニンとチミンが相補的な塩基対を形成し、グアニンとシトシンが相補的な塩基対を形成します。
使用用途
チミンは生体の設計図であるDNAの構成要素として重要な役割を担っています。
また、チミンはPCR検査に用いられる材料のひとつです。PCRはポリメラーゼ連鎖反応 (英: Polymerase Chain Reaction) の略であり、ウイルス等の微量遺伝子を増幅し、検出する技術です。抽出した目的遺伝子を鋳型にDNAを増幅していきますが、この際にDNA鎖を新たに合成するために、4種類のヌクレオチドを反応系に供給する必要があります。
純化方法
Crystallise thymine from EtOAc, 10% aqueous EtOH or water. It has m 318-320o after sublimation at 200o/12mm. Purify it by preparative (2mm thick) TLC plates of silica gel, eluting with ethyl acetate/isopropanol/water (75:16:9, v/v; RF 0.75). The desired spot is localated with a uv lamp, cut the band from the plate, place it in MeOH, shake and filter it through a millipore filter, then evaporate. [Infante et al. J Chem Soc, Faraday Trans 1 68 1586 1973, Beilstein 24 H 353, 24 I 330, 24 II 183, 24 III/IV 1292.]
チミン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品