安全データシート

2-フェニル-2-プロパノール

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 2-フェニル-2-プロパノール
  • CB番号: CB0288361
  • CAS: 617-94-7
  • EINECS番号: 210-539-5
  • 同義語: 2-フェニル-2-プロパノール

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 溶剤、化学中間体
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
環境に対する有害性はGHS改訂4版を使用
H24.1.31、政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7月版)を使用
健康に対する有害性
急性毒性(経皮)   区分3
急性毒性(経口)   区分4

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H319 強い眼刺激。
H315 皮膚刺激。
H302 飲み込むと有害。
注意書き
安全対策
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P280 保護手袋/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
応急措置
P337 + P313 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
P332 + P313 皮膚刺激が生じた場合:医師の診察/手当てを受けること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P302 + P352 皮膚に付着した場合:多量の水で洗うこと。
P301 + P312 + P330 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Dimethyl phenyl carbinol
    α,α-Dimethylbenzyl alcohol
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C9H12O
  • 分子量: 136.19 g/mol
  • CAS番号: 617-94-7
  • EC番号: 210-539-5
  • 化審法官報公示番号: 3-1034; 3-1013
  • 安衛法官報公示番号: 4-(10)-316

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後はただちに水を飲ませること(多くても2杯) 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
可燃性。
分解生成物の本質は不明である。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: ほこりを吸い込まないこと。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 乾燥剤で処置すること。正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。ほこりを生じないようにすること。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 11: 可燃性固体
保管条件
密閉のこと。 乾燥。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
不快物質への暴露には、P95型(US)又はP1型(EU EN 143)呼吸用粒子保護具を使用する。
より高度な保護には、OV/AG/P99型(US)又はABEK-P2型(EU EN 143)呼吸用保護具カー
トリッジを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切な政府機関の規格で試験さ
れ、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
プリズム (CRC (91st, 2010))
データなし。
臭い
データなし。
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

36℃(CRC (91st, 2010))

沸点、初留点及び沸騰範囲

202℃(CRC (91st, 2010))

引火点

87℃ (CC) (NITE総合検索 (Access on Nov. 2011))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

1-6.1 vol% (estimated) (NITE総合検索 (Access on Nov. 2011))

蒸気圧

0.52 mmHg(25℃)(Howard (1997))

蒸気密度

データなし。

比重(相対密度)

0.9735g/cm3 (CRC (91st, 2010))

溶解度

水:7140 mg/L(Howard (1997))

n-オクタノール/水分配係数

1.95(Howard (1997))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

データなし。

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

通常想定される。
可燃性有機物質及び製剤に概ね該当:微細に分散し、舞い上がった場合、粉じん爆発を起こす可能性が

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。
標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

情報なし

10.5 混触危険物質

酸, 酸塩化物, 酸無水物, 酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値として2250 mg/kgおよび1042 mg/kgのデータがある(HSDB (2002))。GHS分類:区分4。
経皮
ラットのLD50値は974 mg/kg bw(HSDB (2002))。GHS分類:区分3。
吸入:ガス
GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外   GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
飽和蒸気に8時間ばく露して死亡なし。(HSDB (2002))との報告があるが、GHS分類はできない。なお、飽和蒸気圧濃度(3.81 mg/L)に8時間ばく露した時の4時間換算濃度は5.39 mg/Lとなり、LC50値は >5.39 mg/Lと推定される。GHS分類:分類できない   飽和蒸気に8時間ばく露して死亡なし(HSDB (2002))との報告があるが、GHS分類はできない。なお、飽和蒸気圧濃度(3.81 mg/L)に8時間ばく露した時の4時間換算濃度は5.39 mg/Lとなり、LC50値は >5.39 mg/Lと推定される。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

皮膚腐食性及び刺激性

ウサギおよびモルモットの皮膚に毎日適用(適用期間不明)し、両動物種とも軽度の一次刺激(mild primary irritation)が生じた(HSDB (2002))との報告があるが、ガイドライン準拠による試験報告ではないためデータ不足によりGHS分類は分類できない。GHS分類:分類できない   ウサギおよびモルモットの皮膚に毎日適用(適用期間不明)し、両動物種とも軽度の一次刺激(mild primary irritation)が生じた(HSDB (2002))との報告があるが、ガイドライン準拠による試験報告ではないためデータ不足によりGHS分類は分類できない。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

ウサギおよびモルモットの眼に0.1 mLを15日間適用し、両動物とも発赤を伴う刺激がいくらか生じたが、7~14日で完全に回復し、角膜の永続的傷害は認められなかった(HSDB (2002))との報告があるが、ガイドライン準拠による試験報告ではないためデータ不足によりGHS分類はできない。GHS分類:分類できない   ウサギおよびモルモットの眼に0.1 mLを15日間適用し、両動物とも発赤を伴う刺激がいくらか生じたが、7~14日で完全に回復し、角膜の永続的傷害は認められなかった(HSDB (2002))との報告があるが、ガイドライン準拠による試験報告ではないためデータ不足によりGHS分類はできない。

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

皮膚感作性

データ不足。なお、55人の被験者による皮膚感作性試験の結果、7人に感作性の兆候(陽性率:12.7%(7/55))が認められた(HSDB (2002))との報告あり。GHS分類:分類できない   データ不足。なお、55人の被験者による皮膚感作性試験の結果、7人に感作性の兆候(陽性率:12.7%(7/55))が認められた(HSDB (2002))との報告あり。

生殖細胞変異原性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

発がん性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

生殖毒性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足。なお、本物質は中枢神経系に影響を与え、ラットまたはマウスに投与後の中毒症状は中枢神経抑制剤の症状に類似していた(HSDB (2002))との記載もある。GHS分類:分類できない   データ不足。なお、本物質は中枢神経系に影響を与え、ラットまたはマウスに投与後の中毒症状は中枢神経抑制剤の症状に類似していた(HSDB (2002))との記載もある。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない   データなし。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。
詳細情報
酸, 酸塩化物, 酸無水物, 酸化剤

15. 適用法令

該当法規なし。   名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
(1S,2S)-1-フェニル-2-アミノ-3-メトキシ-1-プロパノール SDS (S)-(-)-3-クロロ-1-フェニル-1-プロパノール 塩化物 SDS 1-(4-メトキシフェニル)-3-プロパノール SDS N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニノール SDS 1-フェニル-2,2-ジメチル-1-プロパノール SDS 2-フェニル-1-プロパノール SDS テトラヨードフルオレセイン SDS [S,(-)]-2-フェニル-1-プロパノール SDS 2-フェニルプロパン-1,2-ジオール SDS (R)-(+)-α-メトキシ-α-(トリフルオロメチル)フェニル酢酸 SDS