急性毒性
経口
ラットのLD50値は>2000 mg/kg bwで死亡例なし(OECD TG 401; GLP)(厚労省報告英文要旨(Access on Aug. 2011))との報告がある。GHS分類:区分外 ラットのLD50値は>2000 mg/kg bwで死亡例なし(OECD TG 401; GLP)(厚労省報告英文要旨(Access on Aug. 2011))との報告に基づき、区分外とした。
経皮
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類: GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚腐食性及び刺激性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
本物質80%を含む異性体混合物の原液1滴をウサギ3匹の眼に適用し、1時間以内に軽度の刺激および結膜炎、角膜炎および角膜混濁を生じ、翌日に化膿性結膜炎と虹彩炎が見られた。7日間の観察期間中に2匹でやや改善が見られたが、角膜炎と角膜混濁は持続した(SIDS (2007))。この結果から、回復には7日間以上要すると考えられる。またEC分類でR36である(EC-JRC(ESIS) (Access on July. 2011))。GHS分類:区分2A 本物質80%を含む異性体混合物の原液1滴をウサギ3匹の眼に適用し、1時間以内に軽度の刺激および結膜炎、角膜炎および角膜混濁を生じ、翌日に化膿性結膜炎と虹彩炎が見られた。7日間の観察期間中に2匹でやや改善が見られたが、角膜炎と角膜混濁は持続した(SIDS (2007))。この結果から、回復には7日間以上要すると考えられ、またEC分類でR36である(EC-JRC(ESIS) (Access on July. 2011))ことを踏まえ、区分2Aとした。
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
皮膚感作性
フィンランド労働衛生研究所によるアクリル化合物の皮膚疾患調査の概説によると、1990年代に職業ばく露を受けた患者124人中、15人が本物質に陽性反応を示した(SIDS (2007))。一方、アクリル化合物2成分を含む接着剤により感作された38歳女性患者が本物質のパッチテストでも陽性反応を示した(SIDS (2007))。また、職業皮膚疾患が疑われた93人の歯科技術者の調査では、50%がアレルギー性接触皮膚炎と診断され、16人が本物質に陽性反応を示した(SIDS (2007))。さらに、職業ばく露では1990年代に1619人の患者が職業性接触皮膚炎を疑われ、アクリル樹脂による感作を受けた患者9人中2人が本物質のパッチテストで陽性反応を示した(SIDS (2007))。以上の報告を含め、本物質または本物質を含むアクリル化合物によるアレルギー性皮膚炎の発現を示す疫学的調査報告または症例報告が多数ある(DFGMAK-Doc.16 (2001), SIDS (2007))。なお、EU分類はR43(EC-JRC(ESIS) (Access on July. 2011))であり、アクリル化合物としては、アレルギー物質としてContact Dermatitis (Frosch)に掲載(Contact Dermatitis (4th Ed. (2006)))されている。GHS分類:区分1 フィンランド労働衛生研究所によるアクリル化合物の皮膚疾患調査の概説によると、1990年代に職業ばく露を受けた患者124人中、15人が本物質に陽性反応を示した(SIDS (2007))。一方、アクリル化合物2成分を含む接着剤により感作された38歳女性患者が本物質のパッチテストでも陽性反応を示した(SIDS (2007))。また、職業皮膚疾患が疑われた93人の歯科技術者の調査では、50%がアレルギー性接触皮膚炎と診断され、16人が本物質に陽性反応を示した(SIDS (2007))。さらに、職業ばく露では199
生殖細胞変異原性
in vivo試験データがないので分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験(OECD TG 471及び472, GLP)で陰性(厚労省報告(Access on Aug. 2011))の一方、チャイニーズハムスターの培養細胞(CHL/IU)を用いた染色体異常試験(OECD TG 473, GLP))(厚労省報告(Access on Aug. 2011))及びマウスリンパ腫L5178Y細胞を用いた遺伝子突然変異試験(SIDS(2007))では陽性が報告されている。GHS分類:分類できない in vivo試験データがないので分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験(OECD TG 471及び472, GLP)で陰性(厚労省報告(Access on Aug. 2011))の一方、チャイニーズハムスターの培養細胞(CHL/IU)を用いた染色体異常試験(OECD TG 473, GLP))(厚労省報告(Access on Aug. 2011))及びマウスリンパ腫L5178Y細胞を用いた遺伝子突然変異試験(SIDS(2007))では陽性が報告されている。
発がん性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖毒性
ラットの経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422, GLP)において、交尾率、受胎雌数、妊娠期間、受胎率、着床率、出産率などの性機能及び生殖能に試験物質投与の影響はみられず、出産児数、分娩率、新生児数、出生率、哺育4日目生存率なども対照群との間に差はなく、新生児に及ぼす影響もみられなかった(厚労省報告英文要旨(Access on Aug. 2011))。しかし、催奇形性を含む児の発生に及ぼす影響に関してデータ不十分である。GHS分類:分類できない ラットの経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422, GLP)において、交尾率、受胎雌数、妊娠期間、受胎率、着床率、出産率などの性機能及び生殖能に試験物質投与の影響はみられず、出産児数、分娩率、新生児数、出生率、哺育4日目生存率なども対照群との間に差はなく、新生児に及ぼす影響もみられなかった(厚労省報告英文要旨(Access on Aug. 2011))。しかし、催奇形性を含む児の発生に及ぼす影響に関してデータ不十分であり、分類できないとした。