安全データシート

p-ニトロフェノール

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: p-ニトロフェノール
  • CB番号: CB7852550
  • CAS: 100-02-7
  • EINECS番号: 202-811-7
  • 同義語: p-ニトロフェノール,pニトロフェノール

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 医薬・農薬中間体 (NITE-CHRIPより引用)
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
R2.3.13、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1)) を使用
JIS Z7252:2019準拠 (GHS改訂6版を使用)
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
急性毒性 (経口)   区分3
急性毒性 (経皮)   区分4
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性   区分1
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)   区分1 (血液系) 区分3 (麻酔作用)
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)   区分1 (血液系) 区分2 (全身毒性)
分類実施日(環境有害性)
H30年度、政府向けGHS分類ガイダンス (平成25年度改訂版 (Ver.1.1))
環境に対する有害性
水生環境有害性 (急性)   区分2
水生環境有害性 (長期間)   区分2

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07GHS08
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H302 + H312 + H332 飲み込んだ場合や皮膚に接触した場合や吸入した場合は有害。
H373 長期にわたる、又は反復ばく露(経口)による臓器の障害のおそれ (腎臓, 肝臓)。
H402 水生生物に有害。
注意書き
安全対策
P260 粉じんを吸入しないこと。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P273 環境への放出を避けること。
P280 保護手袋/保護衣を着用すること。
応急措置
P301 + P312 + P330 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
P302 + P352 + P312 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P314 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: p-Nitrophenol
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C6H5NO3
  • 分子量: 139.11 g/mol
  • CAS番号: 100-02-7
  • EC番号: 202-811-7
  • 化審法官報公示番号: 3-777
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。ただちに医師の診察を受けること。 呼吸停止時はただちに人工呼吸を実施し、必要に応じて酸素も吸入する。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 医師に相談する。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後はただちに水を飲ませること(多くても2杯) 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物
窒素酸化物(NOx)
可燃性。
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: ほこりを吸い込まないこと。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 乾燥剤で処置すること。正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。ほこりを生じないようにすること。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。
衛生対策
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 11: 可燃性固体
保管条件
密閉のこと。 乾燥。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
フルコンタクト
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.11 mm
破過時間: 480 min
試験物質:KCL 741 Dermatril® L
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
ほこりが生じた際に必要。
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

物理状態
固体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色~黄色
臭い
データなし

融点/凝固点

113~114℃ (HSDB (Access on May 2019))

沸点、初留点及び沸騰範囲

279℃ (分解) (HSDB (Access on May 2019))

可燃性

可燃性 (ICSC (1998))

爆発下限界及び爆発上限界/可燃限界

該当しない

引火点

該当しない

自然発火点

該当しない

分解温度

データなし

pH

4.4 (24℃) (GESTIS (Access on May 2019))

動粘性率

データなし

溶解度

水: 15,600 mg/L (25℃) (HSDB (Access on May 2019)) エタノール、アセトン、エーテルに非常に良く溶ける (HSDB (Access on May 2019))

n-オクタノール/水分配係数

log Kow = 1.91 (HSDB (Access on May 2019))

蒸気圧

9.79×10-5 mmHg (20℃) (外挿) (PHYSPROP Database (2019))

密度及び/又は相対密度

1.479 g/cm3 (20℃) (HSDB (Access on May 2019))

相対ガス密度

該当しない

粒子特性

データなし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
引火点より下のおよそ15ケルビンからの範囲は危険とみなされている。
可燃性有機物質及び製剤に概ね該当:微細に分散し、舞い上がった場合、粉じん爆発を起こす可能性が
通常想定される。

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

次との反応で爆発のおそれ
還元剤
硫酸濃度
次との反応で燃焼ガスや蒸気の発火または生成のおそれ
塩基
アルカリ性水酸化物/水酸化アルカリ

10.4 避けるべき条件

強力な熱

10.5 混触危険物質

データなし

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分3とした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50:202 mg/kg (環境省リスク評価第12巻 (2014)) (2) ラットのLD50:230 mg/kg (ATSDR (1992))
【参考データ等】 (3) ラットのLD50:220~620 mg/kg (CICAD 20 (2000)) (4) ラットのLD50:616 mg/kg (PATTY (6th, 2012))
経皮
【分類根拠】 (1) より、区分4とした。
【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 1,024 mg/kg (環境省リスク評価第12巻 (2014))
【参考データ等】 (2) ラット及びモルモットのLD50: > 1,000 mg/kg (CICAD 20 (2000)) (3) モルモットのLD50: > 1,000 mg/kg (環境省リスク評価第12巻 (2014)) (4) ウサギのLD50: >5,000 mg/kg (環境省リスク評価第12巻 (2014)、ATSDR (1992))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。
吸入: 蒸気
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。なお、旧分類では24時間適用のデータを分類根拠としていたため、区分を変更した。
【根拠データ】 (1) OECD TG 404相当のウサギ皮膚刺激性試験で刺激性を示さなかったと報告されている (CICAD 20 (2000)、BUA 75 (1992))。
【参考データ等】 (2) FDAガイドライン (24h適用) のウサギ皮膚刺激性試験で軽度刺激性と報告されている (CICAD 20 (2000)、BUA 75 (1992))。 (3) 147 mg/kgの用量で4時間適用したウサギ皮膚刺激性試験で影響はみられなかった (ATSDR (1992))。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1とした。
【根拠データ】 (1) FDAガイドラインに従い原体を投与したウサギ眼刺激性試験で強度刺激性 (strongly irritating) と報告されている (CICAD 20 (2000))。 (2) 原体を投与したウサギの眼刺激性試験で腐食性を示し、持続性の結膜、虹彩への強度刺激、角膜混濁がみられると報告されている (EPA Pesticide (1996))。
【参考データ等】 (3) 原体を投与したウサギ眼刺激性試験 (OECD TG 405相当) で軽度刺激性 (slightly irritating) と報告されている (CICAD 20 (2000)、BUA 75 (1992))。

呼吸器感作性

【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

【分類根拠】 (1)、(2) より、本物質が弱い皮膚感作性を有する可能性はあるものの、区分1には該当しないと判断された。
【根拠データ】 (1) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、OECD TG 406相当) で陽性率は25% (5/20) であった (CICAD 20 (2000)、BUA 75 (1992))。 (2) 複数の化学物質のばく露を受けた労働者にパッチテストを実施した結果、一部に陽性反応がみられたが、2-アミノ-4-クロロフェノールとの交差感作性が示唆された (環境省リスク評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。

生殖細胞変異原性

【分類根拠】 (1)、(2) より、専門家判断に基づき、ガイダンスにおける分類できないに相当し、区分に該当しないとした。
【根拠データ】 (1) in vivoではマウスの優性致死試験及び小核試験で陰性の報告がある (ATSDR (1992)、CICAD 20 (2000)、Kirkland et al., Regul. Tox. Pharm., 55, 33-42 (2009))。 (2) in vitroではマウスリンフォーマ試験及び細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性の報告がある (ATSDR (1992)、NTP TR417 (1993)、EPA Pesticide (1996)、CICAD 20 (2000)、環境省リスク評価第12巻 (2014)、NTP DB (Access on May 2019))。

発がん性

【分類根拠】 (1) の既存分類結果から、ガイダンスに従い分類できないとした。
【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、EPA (1996)で、グループDとされている。
【参考データ等】 (2) マウスに本物質を18ヵ月間経皮適用した発がん性試験において、腫瘍の発生増加はみられなかった (NTP TR417 (1993)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。

生殖毒性

【分類根拠】 本物質の生殖発生毒性の評価・分類に資する十分な情報はなく、分類できない。なお、分類根拠データを見直し区分を変更した。
【参考データ等】 (1) ラットを用いた経皮適用による2世代生殖毒性試験において、生殖発生影響はみられていない (環境省リスク評価第12巻 (2014)、CICAD 20 (2000)、EPA Pesticide (1996)、ATSDR (1992))。しかしながら、本知見はいくつかの不備のために暫定的としている (EPA Pesticide (1996))。 (2) 妊娠ラットの妊娠11日に経口投与した発生毒性試験において、母動物の死亡率増加、児動物の生存率の減少傾向がみられた (環境省リスク評価第12巻 (2014)、CICAD 20 (2000))。しかしながら、本試験では胎児の内臓奇形の検査を実施していない等不備があるとしている (CICAD 20 (2000))。 (3) 妊娠マウスの妊娠7~14日に1用量 (400 mg/kg/day) を経口投与した発生毒性試験において、母動物の生存率低下、一腹当たりの生存胎児の平均数の僅かな減少等がみられたが、催奇形性はみられていない (環境省リスク評価第12巻 (2014)、CICAD 20 (2000))。しかしながら、本試験は1用量のみであり、また、内臓奇形の検査を実施していない等の不備があるとしている (CICAD 20 (2000))。

特定標的臓器毒性 (単回ばく露)

【分類根拠】 (1) より、ヒトでの単回ばく露の場合に血液系への影響と中枢神経系抑制が生じると考えられることから、区分1 (血液系)、区分3 (麻酔作用) とした。情報の再検討により、旧分類から分類結果を変更した。
【根拠データ】 (1) ヒトでは本物質の吸入、経口、経皮ばく露により、頭痛、眠気、吐き気、メトヘモグロビン血症を示す唇、耳、爪の青色の変色 (チアノーゼ) を伴う呼吸抑制を生じるとの記載がある (NTP TR417 (1993))。
【参考データ等】 (2) ラットの急性経口投与試験のLD50値は220~620 mg/kgの範囲であり、毒性症状として頻呼吸と筋肉痙攣、剖検では濃赤色斑を伴う肺の変色が認められた (CICAD 20 (2000))。

特定標的臓器毒性 (反復ばく露)

【分類根拠】 (1)、(2) より区分1 (血液系)、区分2 (全身毒性) とした。
【根拠データ】 (1) ラットに本物質の粉じんを1~30 mg/m3の濃度 (ガイダンス値換算: 0.0002~0.0067 mg/L、区分1の範囲) で4週間吸入ばく露 (6時間/日、5日/週) した結果、メトヘモグロビン血症がみられた (ATSDR (1992)、CICAD 20 (2000)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。 (2) ラットに25~140 mg/kg/dayを13週間強制経口投与した結果、25 mg/kg/day (区分2の範囲) 以上の雌雄で投与に関連した死亡がみられた。死亡動物では喘鳴、呼吸困難、蒼白、腹臥位、自発運動低下がみられ、剖検の結果、肝臓、腎臓、肺、副腎皮質でうっ血がみられた (ATSDR (1992)、EPA Pesticide (1996)、CICAD 20 (2000)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。
【参考データ等】 (3) ラットに28日間経口投与した結果、70 mg/kg/day (90日換算: 22 mg/kg/day、区分2の範囲) で肝臓の脂肪変性、210 mg/kg/day (90日換算: 65 mg/kg/day、区分2の範囲) の雄で死亡 (1例)、肝臓の脂肪変性、210 mg/kg/day (90日換算: 65 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上で自発運動低下、白血球数増加、630 mg/kg/day (90日換算: 196 mg/kg/day、区分2の範囲) で死亡、水腫様の肝細胞腫脹がみられた。肝臓でみられた所見は不明瞭であり、NOAELを特定できないとされている (CICAD 20 (2000)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。

誤えん有害性*

【分類根拠】 データ不足のため分類できない。

* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし
ミジンコ等の水生無脊
EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 22 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(OECD 試験ガイドライン 202)
藻類に対する毒性
EC50 - Desmodesmus subspicatus (緑藻) - 23.7 mg/l - 96 h
微生物毒性
EC5 - Pseudomonas putida (シュードモナス‐プチダ) - 0.9 mg/l - 16 h
備考: (IUCLID)
魚毒性(慢性毒性)
備考: データなし
(4-ニトロフェノール)

12.2 残留性・分解性

生分解性
結果: 97 % - 易分解性。
(OECD テスト ガイドライン 301A)

12.3 生体蓄積性

生体蓄積性 Pimephales promelas (ファットヘッドミノウ) - 28 d
- 0.0441 mg/l(4-ニトロフェノール)
生物濃縮因子(BCF): 280

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

下水に流さないでください。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): 非危険物
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

詳細情報
国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。

15. 適用法令

労働安全衛生法

該当しない

化学物質排出把握管理促進法 (PRTR法)

第2種指定化学物質(法第2条第3項、施行令第2条別表第2)【72 パラ-ニトロフェノール】

毒物及び劇物取締法

該当しない

化学物質審査規制法

旧第3種監視化学物質(旧法第2条第6項)【旧番号37 p-ニトロフェノール(平成23年4月1日をもって廃止)】 旧第2種監視化学物質(旧法第2条第5項)【旧番号904 p-ニトロフェノール(平成23年4月1日をもって廃止)】

消防法

第5類自己反応性物質、ニトロ化合物(法第2条第7項危険物別表第1・第5類)【3 ニトロ化合物】

道路法

車両の通行の制限(施行令第19条の13、(独)日本高速道路保有・債務返済機構公示第12号・別表第2)【5 ニトロ化合物】

航空法

毒物類・毒物(施行規則第194条危険物告示別表第1)【【国連番号】1663 ニトロフェノール】

船舶安全法

毒物類・毒物(危規則第3条危険物告示別表第1)【【国連番号】1663 ニトロフェノール】

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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