安全データシート

トリエチレン グリコール モノメチル エーテル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: トリエチレン グリコール モノメチル エーテル
  • CB番号: CB1119037
  • CAS: 112-35-6
  • EINECS番号: 203-962-1
  • 同義語: トリエチレングリコールモノメチルエーテル,トリエチレン グリコール モノメチル エーテル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 界面活性剤、高沸点ブレーキオイル原料、水溶性油剤原料
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H25.9.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用
環境に対する有害性
水生環境有害性 (急性)   分類実施中
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

GHS分類基準に該当しない。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Methyltriglycol
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C7H16O4
  • 分子量: 164.20 g/mol
  • CAS番号: 112-35-6
  • EC番号: 203-962-1
  • 化審法官報公示番号: 7-97
  • 安衛法官報公示番号: 適用法令により開示が必要とされる成分はない。

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。
皮膚に付着した場合
石けんと多量の水で洗い流す。
眼に入った場合
予防措置として、水で眼を洗浄する。
飲み込んだ場合
意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

データなし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

環境に対する特別処置は必要ではない。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 10: 可燃性液体
保管条件
冷所に保管。 容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
作業上の一般的な注意事項を守る。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
フルコンタクト
材質: ブチルゴム
最小厚: 0.3 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Butoject® (KCL 897 / Aldrich Z677647, Size M)
飛沫への接触
材質: ニトリルゴム
最小厚: 0.4 mm
破過時間: 30 min
試験物質:Camatril? (KCL 730 / Aldrich Z677442, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
不浸透性衣服, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを
選択しなければならない。
呼吸用保護具
呼吸用保護具は必要ない。不快物質への暴露には、OV/AG型(US)又はABEK型(EU EN
14387)呼吸用保護具カートリッジを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切
な政府機関の規格で試験され、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
環境に対する特別処置は必要ではない。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
透明
臭い
臭いなし
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
pH=5-7 (20℃):GESTIS(2013)

融点・凝固点

-44ºC:SIDS(2005)

沸点、初留点及び沸騰範囲

249.2ºC:SIDS(2005)

引火点

114.4℃(密閉式):ICSC(2008)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

情報なし

蒸気圧

10 Pa (20℃):ICSC(2008)

蒸気密度

5.7 (air=1):ICSC(2008)

比重(相対密度)

1.0494:HSDB(2013)

溶解度

混和する:HSDB(2013)

n-オクタノール/水分配係数

情報なし

自然発火温度

210 ℃:GESTIS(2013)

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

データなし

10.5 混触危険物質

強酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値として、11,300 mg/kg (SIDS (2005))、11,800 mg/kg (SIDS (2005)、 ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005)、PATTY (6th, 2012))、12,600 mg/kg (SIDS (2005)) の報告に基づき区分外とした。
経皮
ウサギのLD50値として、7,400 mg/kg (SIDS (2005)、 ECETOC TR64 (1995)、 ECETOC TR95 (2005)、 PATTY (6th, 2012)) に基づき区分外とした。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
ラットの200 mg/L (1時間) 吸入試験 (4時間換算値:50 mg/L) の結果、死亡例なしとの報告 (SIDS (2005)) に基づき、区分外とした。なお、試験濃度が飽和蒸気圧濃度 (0.08 mg/L) より高いため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を適用した。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

ウサギを用いた24時間皮膚刺激性試験結果に、「軽度の刺激性」 (SIDS (2005)) とあり、ヒトへの影響としては、20名の男女に72時間適用した際に、「軽度の刺激性」 (SIDS (2005)) とあることから、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。なお、ウサギを用いたドレイズ試験において、軽度の刺激性と評価されている (SIDS (2005))。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:データ不足のため分類できない。

生殖細胞変異原性

分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性である (SIDS (2005)、ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性である (SIDS (2005)、ECETOC TR64 (1995)、ECETOC TR95 (2005)、IUCLID (2000))。

発がん性

データ不足のため分類できない。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。なお、発生毒性については、経口経路でのラット、ウサギの発生毒性試験の報告があり、骨格変異、体重増加抑制を含む発生影響がラットで1,250 mg/kg bw/day、ウサギで1,500 mg/kg bw/dayの用量でみられている (SIDS (2005)、PATTY (6th, 2012)、ECETOC TR95 (2005))。これらの影響は軽微な影響であり分類根拠としない。なお、PATTY (6th. 2012) では、母動物毒性のNOAELと発生毒性のNOAELは極めて近く、本物質は受胎産物に対する選択的毒性ではないとしている。生殖能に関する報告はないため分類できないとした。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ラットの強制経口投与において、最高用量 (16 mL/kg) での死亡がみられたが、他のガイダンスの範囲外の濃度 (4-8 mL/kg) 明確な症状の記載はなかった (SIDS (2005))。またラットの吸入ばく露 (ミスト) において、ガイダンスの範囲外の濃度 (4時間換算:50 mg/L) において死亡及び毒性症状は見られなかった (SIDS (2005)) との報告や、飽和蒸気濃度 (詳細濃度不明) のばく露で毒性影響はなかった (ECETOC TR95 (2005)、PATTY (6th, 2012)) との記載がある。ウサギにおける経皮投与試験において、最高用量 (10 g/kg) で死亡が認められたが、他のガイダンスの範囲外の濃度 (2.5-5 g/kg) で毒性影響は見られなかった (SIDS (2005))。以上の結果から区分外と判断した。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットに13週間経口 (飲水) 投与した試験、並びにラットに13週間及びウサギに21日間経皮ばく露した試験では、いずれも区分2のガイダンス値範囲を超える高用量 (400 mg/kg/day 以上) で試験されており、経口ばく露では肝臓、精巣への影響が、経皮ばく露では無影響 (ウサギ) 又は精巣への影響 (ラット) がみられた (SIDS (2005)、ECETOC TR95 (2005)、HSDB (Access on October 2013)) と報告されている。以上より、経口及び経皮では区分外相当であるが、吸入経路での毒性影響が不明であり、データ不足のため分類できないとした。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - > 500 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(理事会規則 (EC) No. 440/2008,付属書, C.2)
藻類に対する毒性
止水式試験 ErC50 - Desmodesmus subspicatus(セネデスムス・サブスピカ
トゥス) - > 500 mg/l - 72 h
備考: (ECHA)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 10 d
結果: 93.5 % - 易分解性。
(OECD テスト ガイドライン 301B)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物
IMDG (海上規制): Not dangerous goods

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

強酸化剤
詳細情報
国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第三石油類水溶性液体

海洋汚染防止法

有害液体物質

16. その他の情報

略語と頭字語

IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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