安全データシート

イソ酪酸3-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンチル (約40%2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール3-モノイソブチラート含む)

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: イソ酪酸3-ヒドロキシ-2,2,4-トリメチルペンチル (約40%2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール3-モノイソブチラート含む)
  • CB番号: CB1437940
  • CAS: 25265-77-4
  • EINECS番号: 246-771-9
  • 同義語: テキサノール,2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチラート

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 溶剤、可塑剤、ラテックス・塗料・接着剤の造膜助剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
GHS改訂4版を使用
H30.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス (H25年度改訂版 (ver1.1):JIS Z7252:2014準拠) を使用
物理化学的危険性
-
健康に対する有害性
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性   区分2B
分類実施日(環境有害性)
H29年度 分類実施中
環境に対する有害性
分類実施中

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07
注意喚起語
なし
危険有害性情報
H402 水生生物に有害。
注意書き
安全対策
P273 環境への放出を避けること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: Texanol Ester Alcohol
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C12H24O3
  • 分子量: 216.32 g/mol
  • CAS番号: 25265-77-4
  • EC番号: 246-771-9
  • 化審法官報公示番号: -
  • 安衛法官報公示番号: 2-(6)-1914

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後は水を飲ませる(多くても2杯)。気分が悪い場合は医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
可燃性。
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

火災時には、自給式呼吸器を着用する。

5.4 詳細情報

消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤(例. Chemizorb® )で処置すること。 正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 10: 可燃性液体
保管条件
密閉のこと。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類は替えること。本物質を扱った後は手を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
呼吸用保護具
エアゾル形成時以外は不要。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (20℃、1気圧) (GHS判定)
無色 (GESTIS (2017))
臭い
臭い有り (GESTIS (2017))
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

< -70℃ (GESTIS (2017))

沸点、初留点及び沸騰範囲

255℃ (GESTIS (2017))

引火点

122℃ (c.c.) (GESTIS (2017))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

該当しない

燃焼又は爆発範囲

0.6~4.2 vol%(空気中) (NFPA (14th, 2010))

蒸気圧

1.3 Pa (20℃) (GESTIS (2017))

蒸気密度

7.5 (ICSC (J) (1995))

比重(相対密度)

0.95 (ICSC (J) (1995))

溶解度

水:858 mg/L (18~22℃) (GESTIS (2017))

n-オクタノール/水分配係数

3.2 (GESTIS (2017))

自然発火温度

393℃ (GESTIS (2017))

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

12.9 mPa・s (20℃) (GESTIS (2017))

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

引火点より下のおよそ15ケルビンからの範囲は危険とみなされている。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

強力な熱

10.5 混触危険物質

強酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
GHS分類: 区分外 ラットのLD50値として、> 3,200 mg/kg (SIDS (2002))、6,317 mg/kg (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。
経皮
GHS分類: 区分外 ウサギのLD50値として、> 16 mL/kg (> 15,200 mg/kg) (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) との報告があり、区分外に該当する。モルモットのLD50値として、> 20 mL/kg (> 19,000 mg/kg) (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) との報告があり、区分外に該当する。以上より区分外とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 区分外 ラットの6時間吸入ばく露試験のLC50値として、> 3.55 mg/L (4時間換算値: > 5.33 mg/L) (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (12.9 ppm (0.114 mg/L)) よりも高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

GHS分類: 区分外 ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (EU Method B.4準拠) で本物質の4時間適用で軽度の刺激性を示したとの報告 (ECHA登録情報 (Access on December 2017)) がある。又、モルモットを用いた2件の皮膚刺激性試験で、いずれも長時間の適用であるが軽度の刺激性を示したとの記載 (SIDS (2002)) がある。よって、本物質は軽度の刺激性を有すると判断し、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

GHS分類: 区分2B ウサギによる眼刺激性試験 (OECD TG 405準拠) で、適用24時間後に結膜にグレード2の発赤を生じ、洗眼なしの最大スコアが4 (最大110) で軽度から中等度 (slight to moderate) の刺激性との記載 (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) や、ウサギを用いた他の試験で軽度の眼刺激性を示すとの記載 (ECHA登録情報 (Access on December 2017)) がある。よって、軽度の刺激性を有すると判断し、区分2Bとした。

呼吸器感作性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

GHS分類: 分類できない モルモットを用いた皮膚感作性試験 (OECD TG 406準拠) で感作性はみられなかったとの記載 (SIDS (2002)、PATTY (6th, 2012)) があるが、ヒトでの情報は得られなかったため、分類できないとした。

生殖細胞変異原性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2002))。

発がん性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

生殖毒性

GHS分類: 分類できない ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、母親動物には300 mg/kg/day以上で肝臓への影響 (肝臓重量増加、小葉中心性肝細胞肥大) がみられたが、限度量の1,000 mg/kg/dayまで生殖発生への影響は認められなかった (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2002))。しかし、スクリーニング試験のため、この結果のみで区分外とできず、この他に分類に利用可能なデータがないため、分類できないとした。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。ヒトでは、水性ペンキを扱う作業により不快感を訴えた塗装作業者に、一時的な健康影響として肺活量低下、尿量増加、平均赤血球容積増加が認められ、作業者の呼吸域で捕集した空気試料からは本物質が検出されたものの、調査集団のサイズが小さいため、この調査結果からは結論を導き出すことはできないと評価されている (PATTY (6th, 2012))。したがって、この情報は根拠としなかった。実験動物では、ラットの単回経口投与試験において、区分2超の3,200 mg/kgで、軽微な一過性の衰弱、粗毛、血管拡張、努力呼吸が認められたとの報告 (PATTY (6th, 2012)) があるが、これらの影響からは標的臓器を特定できない。他に情報がないため、分類できないとした。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

GHS分類: 分類できない ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、区分2のガイダンス値の範囲内である100 mg/kg/day (90日換算: 44~57 mg/kg/day) 以上で流涎 (被験物質の味に起因)、肝臓の重量増加、区分2のガイダンス値の範囲を超える300 mg/kg/day (133~170 mg/kg/day) 以上で肝臓の小葉中心性肝細胞肥大・好酸性化 (すり硝子様変性)、腎臓の硝子滴 (雄のみ)、1,000 mg/kg/day (444~567 mg/kg/day) で腎臓の重量増加 (雄のみ) がみられている。この試験での肝臓の所見は代謝の亢進に関連した所見、腎臓の所見は雄ラット特有の所見としている (SIDS (2002))。 以上、分類根拠となる影響はみられておらず、経口経路では区分外に相当するが他の経路の影響に関する情報がないため分類できないとした。

吸引性呼吸器有害性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、GESTIS (Access on August 2017) に収載された数値データ (粘性率: 12.9 mPa・s (25℃)、密度: 0.95 g/cm3 (20℃)) より、動粘性率は13.58 mm2/sec (25/20℃) と算出される。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
止水式試験 LC50 - Pimephales promelas (ファットヘッドミノウ) - 33 mg/l -
96 h
(OECD 試験ガイドライン 203)
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 147.8 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(OECD 試験ガイドライン 202)
藻類に対する毒性
止水式試験 ErC50 - Pseudokirchneriella subcapitata - 15 mg/l - 72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 28 d
結果: > 98 % - 易分解性。
(OECD テスト ガイドライン 301B)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。
詳細情報
強酸化剤

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第三石油類非水溶性液体(法第2条第7項危険物別表第1)

海洋汚染防止法

有害液体物質(Y類物質)(施行令別表第1)

16. その他の情報

略語と頭字語

STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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