安全データシート

ポリソルベート60

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ポリソルベート60
  • CB番号: CB3315859
  • CAS: 9005-67-8
  • 同義語: ポリソルベート60,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 非イオン界面活性剤,食品添加物
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H25.9.19、政府向けGHS分類ガイダンス(H25.7版)を使用
GHS改訂4版を使用

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

GHS分類基準に該当しない。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 分子量: 1,311.70 g/mol
  • CAS番号: 9005-67-8
  • 化審法官報公示番号: 8-55
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

吸入した場合
吸い込んだ場合、新鮮な空気の場所に移す。 呼吸していない場合には、人工呼吸を施す。
皮膚に付着した場合
石けんと多量の水で洗い流す。
眼に入った場合
予防措置として、水で眼を洗浄する。
飲み込んだ場合
意識がない場合、口から絶対に何も与えないこと。 口を水ですすぐ。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

適切な消火剤
水噴霧、耐アルコール泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素を使用すること。

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

消火活動時には必要に応じて 自給式呼吸装置を装着する。

5.4 詳細情報

データなし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

蒸気、ミスト、またはガスの呼吸を避ける。個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

環境に対する特別処置は必要ではない。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

廃棄に備え適切な容器に入れて蓋をしておく。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 10: 可燃性液体
保管条件
容器を密閉し、乾燥した換気の良い場所に保管する。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
TWA: 10 mg/m3 - 米国。 ACGIH限界閾値(TLV)

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
作業上の一般的な注意事項を守る。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
身体の保護
不浸透性衣服, 特定の作業場に存在する危険物質の濃度および量に応じて、保護装置のタイプを
選択しなければならない。
呼吸用保護具
呼吸用保護具は必要ない。不快物質への暴露には、OV/AG型(US)又はABEK型(EU EN
14387)呼吸用保護具カートリッジを使用する。 NIOSH(US)またはCEN(EU)などの適切
な政府機関の規格で試験され、認められた呼吸用保護具および部品を使用する。
環境暴露の制御
環境に対する特別処置は必要ではない。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
粘性のある液体
暗い黄色
臭い
情報なし
臭いのしきい(閾)値
情報なし
pH
情報なし

融点・凝固点

<15 ℃:SIGMA-ALDRICH(2012)

沸点、初留点及び沸騰範囲

100 ℃:SIGMA-ALDRICH(2012)

引火点

> 113.00 ℃(密閉式):SIGMA-ALDRICH(2012)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

情報なし

燃焼性(固体、気体)

情報なし

燃焼又は爆発範囲

情報なし

蒸気圧

< 1 hPa(20 ℃):SIGMA-ALDRICH(2012)

蒸気密度

情報なし

比重(相対密度)

1.044 g/mL(25 ℃):SIGMA-ALDRICH(2012)

溶解度

情報なし

n-オクタノール/水分配係数

情報なし

自然発火温度

情報なし

分解温度

情報なし

粘度(粘性率)

情報なし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

推奨保管条件下では安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

データなし

10.5 混触危険物質

強酸化剤, 塩基類, 重金属塩

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
実験動物 (ラット、マウス) における13週間、1年間又は2年間混餌投与試験において、有害影響は全くみられないか、極めて高用量 (500-5,000 mg/kg/day) で消化管への影響 (下痢、盲腸の拡張) がみられたに過ぎない (JECFA (1973)、内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007)) との情報に基づき、区分外とした。
経皮
データ不足のため分類できない。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007) に、ウサギ及びマウスに本物質の原液又は水溶液を皮膚に塗布した結果、軽度の刺激性から皮膚の壊死がみられたとの記載がある。しかしガイドラインに準拠した試験ではないことと、本物質の25%水溶液をヒトの頭皮に塗布した結果、軽度の発赤がみられたとの記載があるが詳細は不明であることから、データ不足のため分類できないとした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データ不足のため分類できない。

呼吸器感作性

呼吸器感作性:データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

皮膚感作性:データ不足のため分類できない。内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007) に、 本物質を基剤としたクリームもしくは本物質単独をヒトの前額皮膚に塗布した結果、20分後にその部位に蕁麻疹が生じる一方で、背部及び腕の皮膚に対して影響を示さなかったとの報告があるが、陽性率など詳細が不明なため分類できないとした。

生殖細胞変異原性

データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoのデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007))。

発がん性

データ不足のため分類できない。Wistar及びOsborne-Mendel系ラット雌雄の2年間混餌投与発がん試験、ハムスター雄の13ヶ月混餌投与試験、マウス雌雄の4ヶ月混餌投与試験、ビーグル犬の1年間混餌投与試験で、いずれも発がん性は認められていない。また、マウスへの皮膚塗布 (週2回あるいは6回) による試験で、30 週以上経過した動物の40~50%に良性の皮膚腫瘍の発生が認められているが、投与を継続すると腫瘍の大部分は退縮した (内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007))。しかし、これらの試験方法はいずれも現在の発がん性試験基準に準じたものでなく、動物数、投与期間等の試験条件が発がん性の評価を下すには必ずしも十分でない。なお、米国食品医薬品庁は、ポリソルベート (本物質ポリソルベート60を含む) について、ヒトに対する発がんリスクはないと評価している。以上より、分類できないとした。

生殖毒性

データ不足のため分類できない。生殖毒性試験のデータはない。発生毒性試験では、ラット、マウスを用いた経口経路 (強制あるいは混餌) による試験において、7,693 mg/kg/day でラット胚/胎児の死亡率の増加、5,200 mg/kg/day でマウス新生児の体重増加に影響がみられている (内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007))。しかし、これらは通常の毒性試験の用量をはるかに超えた用量での影響と考えられる。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

データ不足のため分類できない。なお、ポリソルベート類の経口経路に関してはヒトで明確な有害影響がない (内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007)) との報告がある。ただし他の経路による毒性情報がなく、全体としてはデータ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ヒトにおいて経口摂取による毒性影響は見られていない (内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007))。実験動物 (ラット、マウス) における13週間、1年間又は2年間混餌投与試験 (500-5,000 mg/kg/day) においても、有害影響は全く見られないか、極めて高用量で消化管への影響 (下痢、盲腸の拡張) がみられた (JECFA (1973)、内閣府食品安全委員会添加物評価書 (2007)) に過ぎない。すなわち、経口経路では区分外相当である。ただし他の経路による毒性情報がなく、全体としてはデータ不足のため分類できない。

吸引性呼吸器有害性

データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
LC50 - Oryzias latipes - 240 mg/l - 48 h

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
免許を有する廃棄物処理業者に、余剰物で再使用不可の溶液として処理を依頼する。汚染容器及び包装製品入り容器と同様に処分する。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): 非危険物
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

強酸化剤, 塩基類, 重金属塩
詳細情報
国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。

15. 適用法令

消防法

第4類引火性液体、第四石油類

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
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