急性毒性
経口
データ不足のため分類できない。分類ガイダンスに従い、旧分類根拠のウサギのデータを削除し、区分を見直した。
経皮
データ不足のため分類できない。なお、ウサギのLD50値として、> 16 mL/kg (13,760 mg/kg) との報告 (RTECS (Access on October 2014)) があるが、List 3情報であり、原著による確認ができなかったため、分類には採用しなかった。
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
マウスのLC50値 (7時間) として、18,354 ppm (4時間換算値:24,280 ppm) との報告 (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (434,353 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
具体的な症例報告はないが、皮膚に対して刺激性を示すとの記述 (HSDB (Access on September 2014)) から、区分2とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
本物質をウサギに適用した結果、虹彩炎がみられた (PATTY (6th, 2012)) との記載から区分2とした。情報を更新し区分を変更した。
呼吸器感作性
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
データ不足のため分類できない。
生殖細胞変異原性
データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on October 2014))。
発がん性
データ不足のため分類できない。
生殖毒性
データ不足のため分類できない。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
本物質は気道刺激性がある。また、外科用麻酔薬として使用されてきた (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。ヒトにおいては、一過性の協調運動失調、麻酔作用を示す (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。実験動物では、モルモットの吸入ばく露154,000 ppmで、嘔吐、咳、麻酔作用が認められている (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。 以上より、区分 3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
マウスに本物質 (蒸気と推定) を15日間吸入ばく露した結果、区分外の高濃度 (11,300-14,000 ppm (35.1-43.5 mg/L; 1 ppm= 3.11 mg/m3 (ACGIH (7th, 2001)) ; ガイダンス値換算濃度: 6.83-8.45 mg/L/6時間) で気道粘膜等への刺激性、麻酔作用、死亡例の発現がみられた (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014)) が、区分2までの範囲内での有害性影響の有無は不明である。この他、分類に利用可能なデータはなく、データ不足のため分類できない。
吸引性呼吸器有害性
データ不足のため分類できない。