安全データシート

1,3,4,6,7,8ヘキサヒドロ4,6,6,7,8,8ヘキサメチルシクロペンタγ2ベンゾピラン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 1,3,4,6,7,8ヘキサヒドロ4,6,6,7,8,8ヘキサメチルシクロペンタγ2ベンゾピラン
  • CB番号: CB1706143
  • CAS: 1222-05-5
  • 同義語: ガラクソリド,1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ[g]-2-ベンゾピラン (約50%フタル酸ジエチル溶液)

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 香料 (化学工業日報社)
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日(物化危険性及び健康有害性)
GHS改訂4版を使用
H28.03.18、政府向けGHS分類ガイダンス(H25年度改訂版(ver1.1))を使用
健康に対する有害性
生殖毒性   区分2
分類実施日(環境有害性)
H27.07.01、政府向けGHS分類ガイダンス(H25年度改訂版(ver1.1))を使用
環境に対する有害性
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中
水生環境有害性 (急性)   分類実施中

ラベル要素

絵表示又はシンボル
GHS07GHS09
注意喚起語
警告
危険有害性情報
長期継続的影響により水生生物に非常に強い毒性
水生生物に非常に強い毒性
眠気またはめまいのおそれ
呼吸器への刺激の恐れ
生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
眼刺激
皮膚刺激
注意書き
[安全対策]
使用前に取扱説明書を入手すること。
すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
ミスト、蒸気、スプレーの吸入を避けること。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
環境への放出を避けること。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
保護手袋、保護衣、保護面を着用すること。
[応急措置]
皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。皮膚刺激または発疹が生じ
た場合:医師の診断、手当てを受けること。汚染された衣類を脱ぐこと。そし
て再使用する場合には洗濯をすること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。気分が悪い時は、医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。眼の刺激が続
く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
暴露または暴露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
漏出物を回収すること。
[保管]
容器を密閉して換気の良いところで保管すること。
施錠して保管すること。
[廃棄]
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 混合物
  • 化学名又は一般名: : 1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ[g]-2-ベンゾピラン (約50%フタル酸ジエチル溶液)
  • 濃度又は濃度範囲: : ....
  • CAS RN: : 1222-05-5
  • 化学式: : C18H26O
  • 官報公示整理番号 化審法: : (5)-683
  • 官報公示整理番号 安衛法: : 公表化学物質

4. 応急措置

吸入した場合:

は、医師に連絡すること。
空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。気分が悪い時

皮膚に付着した場合:

こと。
洗うこと。皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受ける
直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で

目に入った場合:

て洗うこと。眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し

飲み込んだ場合:

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、移動可能な容器は、速やかに安全な場所に移す。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

る。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
十分に換気を行う。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
個人用保護具を着用する。

環境に対する注意事項:

環境への悪影響が懸念されるため、河川等へ排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
ウエス、乾燥砂、土、おがくずなどに吸収させて回収する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して換気の良い冷暗所に保管する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

許容濃度:

(Diethyl Phthalate)ACGIH TLV(TWA):5 ppm日本産業衛生学会(TWA):5 ppm

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体 (20℃、1気圧)(GHS判定)
無色 (HSDB (2015))
臭い
麝香のにおい (HSDB (2015))
臭いのしきい(閾)値
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

-10~0℃ (EU-RAR (2008))

沸点、初留点及び沸騰範囲

325℃(760 mmHg) (EU-RAR (2008))

引火点

> 100℃ (密閉式) (EU-RAR (2008))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

燃焼性(固体、気体)

データなし

燃焼又は爆発範囲

データなし

蒸気圧

5.45×10-4 mmHg(25℃) [換算値 0.0726485Pa(25℃)] (NITE総合検索 (2015))

蒸気密度

データなし

比重(相対密度)

1.0054 (20℃/4 ℃) (NITE総合検索 (2015))

溶解度

水:1.75 mg/L (25℃) (NITE総合検索(2015))

n-オクタノール/水分配係数

5.9 (NITE総合検索 (2015))

自然発火温度

データなし

分解温度

データなし

粘度(粘性率)

データなし

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

適切な条件下においては安定。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

情報なし

混触危険物質:

酸化剤

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
GHS分類: 区分外 ラットのLD50値として、> 3.000 mg/kg及び> 3,250 mg/kgとの報告 (EU-RAR (2008)) に基づき、区分外とした。
経皮
GHS分類: 区分外 ラットのLD50値として、> 6,500 mg/kgとの報告 (EU-RAR (2008)) 及びウサギのLD50値として、> 3,250 mg/kgとの報告 (EU-RAR (2008)) に基づき、区分外とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における液体である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

皮膚腐食性及び皮膚刺激性

GHS分類: 区分外 本物質65%溶液をウサギに4時間適用した3件の皮膚刺激性試験 (Directive 79/831/EEC、GLP準拠) で、ごく軽微~明確な紅斑とごく軽微な浮腫がみられたが、紅斑の平均スコアが2を超える動物は1例のみであった。本試験でみられた紅斑及び浮腫は適用7日後においても15例中7例が回復していなかったとされるが、その後の結果は示されていない (EU-RAR (2008)) ことから、刺激の程度が軽度であると判断し、区分外とした。

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

GHS分類: 区分外 本物質65%溶液0.1 mLをウサギに適用した眼刺激性試験 (OECD TG 405、GLP準拠) において、6例中2例でみられた刺激性をもとに、24、48及び72時間における眼一次刺激指数は、3.5、1.17及び0 (平均1.6) となり、実質的に刺激性なしとの報告 (EU-RAR (2008)) に基づき、区分外とした。

呼吸器感作性

GHS分類: 分類できない、 データ不足のため分類できない。

皮膚感作性

GHS分類: 区分外 ヒトを対象とした複数の皮膚感作性試験 (HRIPT法、マキシマイゼーション法及びパッチテスト) において、感作性は認められていないとの報告 (EU-RAR (2008)) がある。また、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験において、あいまい又は感作性なしと報告 (EU-RAR (2008)) されている。EU-RAR (2008) は、本物質が感作性を誘発する明確な証拠はなく、本物質は感作性物質ではないと結論している。以上より区分外とした。

生殖細胞変異原性

GHS分類: 分類できない In vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、ヒトリンパ球の小核試験、姉妹染色分体交換試験で陰性である (EU-RAR (2008))。以上より、ガイダンスに従い分類できないとした。

発がん性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

生殖毒性

以上、1報告のみであるが、ラット催奇形性試験において母動物毒性発現量で胎児に骨格奇形がみられたことから、本項は区分2とした。なお、ラットにおける乳汁移行性の報告、及びヒト母乳中に本物質検出例の報告があるが、授乳を介した次世代への有害影響はこれまで報告されておらず、母乳中濃度が毒性発現濃度まで達していないと考えられたため、授乳影響の追加は採用しなかった。
実験動物では妊娠ラットの器官形成期に本物質を強制経口投与した催奇形性試験において、母動物には150 mg/kg/day以上で体重増加抑制、摂餌量低下、500 mg/kg/dayでは加えて臨床症状 (流涎、尿による腹部汚染など) がみられ、胎児には 500 mg/kg/dayで胎児重量の低値、骨化不全/胸骨分節未骨化の増加に加えて脊椎/肋骨の奇形の頻度増加がみられた。この骨格奇形の頻度増加は胎児単位のみならず、妊娠腹単位でも有意に増加したと記述されている (EU-RAR (2008)、SIDS SIAP (2008)、HSDB (Access on October 2015))。一方、本物質の多世代生殖毒性試験は報告がなく、高用量投与での受胎能及び次世代の発生・発育への有害影響については不明である。なお、妊娠ラットに妊娠後期からF1離乳まで、F1児動物は成育後交配させ得られたF1妊娠雌に周産期からF2離乳まで、それぞれ最大20 mg/kg/dayを強制経口投与した試験において、F0、F1親動物の受胎能、及びF1、F2児動物の発生、生後の成長発達に有害影響はみられなかったが、本試験に組込んだ体内動態試験において、F0母親動物への2及び20 mg/kg/day経口投与 (14C標識体投与) でF1新生児に乳汁を介して本物質 (代謝物を含む) が移行したことが示唆される結果 (2.28及び32.8 mg本物質相当/L乳汁) が得られている (EU-RAR (2008)、SIDS SIAP (2008))。
GHS分類: 区分2 ヒトの生殖影響に関する情報はない。ただし、ヒトの母乳中から本物質が検出されたとの複数の報告があり、例えば本物質を含む日用品の使用経験があり乳児を哺育中の母親107人から採取した母乳サンプルを分析したドイツの研究報告では、最大で1,316 µg/kg 脂肪 (乳脂肪含量を 3.67%とすると、母乳1 kg当たり48 µgに相当) の本物質が検出されたと報告されている (EU-RAR (2008)、SIDS SIAP (2008))。

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

GHS分類: 分類できない ヒトに関するデータはない。 実験動物では、ラットを用いた90日間混餌投与毒性試験において、この試験の最高用量である150 mg/kg/dayまで影響がみられていない。このほか、混合物についての吸入経路、経皮経路での毒性試験の報告があるが、標的臓器を特定するには適切な試験条件でなかった。 したがって、分類できないとした。

吸引性呼吸器有害性

GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

情報なし

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
情報なし
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
地方条例や国内規制に従う。
適切な保護具を着用する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

3082

品名(国連輸送名):

Environmentally hazardous substance, liquid, n.o.s.

国連分類:

クラス9(その他の有害物件)

容器等級:

海洋汚染物質:

Y

輸送の特定の安全対策及び条件:

積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。
運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように

15. 適用法令

化審法

優先評価化学物質

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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