急性毒性
経口
ラットのLD50値として(980 mg/kg、792 mg/kg、1127 mg/kg、800 mg/kg、750 mg/kg)(SIDS(Access on Oct. 2011))のデータがあり、GHS区分4に該当する。GHS分類:区分4 ラットのLD50値として(980 mg/kg、792 mg/kg、1127 mg/kg、800 mg/kg、750 mg/kg)(SIDS(Access on Oct. 2011))のデータがあり、GHS区分4に該当する。
経皮
ウサギのLD50値は1110 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書 117 (2008))に基づき区分4とした。GHS分類:区分4 ウサギのLD50値は1110 mg/kg bw(NITE初期リスク評価書 117 (2008))に基づき区分4とした。
吸入:ガス
GHSの定義における固体である。GHS分類:分類対象外 GHSの定義における固体である。
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
吸入:粉じん及びミスト
ラットLC50値が>0.95 mg/L(4時間、粉塵)(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があるが、この値からはデータ不足のためGHS区分は特定されない。GHS分類:分類できない ラットLC50値が>0.95 mg/L(4時間、粉塵)(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があるが、この値からはデータ不足のためGHS区分は特定されない。
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギ3匹の皮膚に本物質85%含む試験物質を適用後1分以内に疼痛反応、さらに15分間のパッチ除去直後に小水泡を伴う強い紅斑が観察された(SIDS (Access on Oct. 2011))。また、ウサギ3匹に試験物質粉末を24時間適用した結果、刺激性スコアは3匹とも全ての観察時点で8(最大8)で腐食性あり(corrosive)と評価された(USEPA/HPV (2003))。以上よりGHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。GHS分類:区分1 ウサギ3匹の皮膚に本物質85%含む試験物質を適用後1分以内に疼痛反応、さらに15分間のパッチ除去直後に小水泡を伴う強い紅斑が観察された(SIDS (Access on Oct. 2011))。また、ウサギ3匹に試験物質粉末を24時間適用した結果、刺激性スコアは3匹とも全ての観察時点で8(最大8)で腐食性あり(corrosive)と評価された(USEPA/HPV (2003))。以上よりGHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギの眼に25%水溶液0.1mLを30秒間適用した試験において、不可逆性の極度の刺激を起こし、刺激性スコアは全観察時点で110(/110)であった(USEPA/HPV (2003))ことから、GHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。GHS分類:区分1 ウサギの眼に25%水溶液0.1mLを30秒間適用した試験において、不可逆性の極度の刺激を起こし、刺激性スコアは全観察時点で110(/110)であった(USEPA/HPV (2003))ことから、GHS区分1に該当する。なお、本物質のpH(100 g/L水溶液)は 12.4(GESTIS(Access on Sept. 2011))と記載されている。
呼吸器感作性
詳細不明であるが、モルモットに注射後に飽和蒸気のばく露により、肺性感作(pulmonary sensitization)の典型的な症状が見られた(ACGIH (2001))との記載がある。GHS分類:分類できない 詳細不明であるが、モルモットに注射後に飽和蒸気のばく露により、肺性感作(pulmonary sensitization)の典型的な症状が見られた(ACGIH (2001))との記載がある。
皮膚感作性
ヒトにおいて下着の着用により発疹が出現したため、溶媒分画及び検出成分のパッチテストを施行したところ、ヘキサメチレンジアミンに陽性反応があり、アレルギー性接触皮膚炎であった(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があり、さらに、Contact Dermatitisにアレルギー物質として掲載されている(Contact Dermatitis (Frosch) (4th, 2006))ことから、GHS区分1に該当する。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験では陰性結果(NITE初期リスク評価書 117 (2008))が報告されている。GHS分類:区分1 ヒトにおいて下着の着用により発疹が出現したため、溶媒分画及び検出成分のパッチテストを施行したところ、ヘキサメチレンジアミンに陽性反応があり、アレルギー性接触皮膚炎であった(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告があり、さらに、Contact Dermatitisにアレルギー物質として掲載されている(Contact Dermatitis (Frosch) (4th, 2006))ことから、GHS区分1に該当する。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験では陰性結果(NITE初期リスク評価書
生殖細胞変異原性
体細胞in vivo変異原性試験として、ラットに経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(USEPA/HPV (2003))およびマウスの末梢血を用いた小核試験(ACGIH (2001))でいずれも陰性の報告により、区分外とした。なお、in vitro試験としてエームス試験(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、チャイニーズハムスターCHO細胞を用いた染色体異常試験(NTP DB ID780219(1982))、およびチャイニーズハムスターCHO/K1細胞を用いた遺伝子突然変異試験(USEPA/HPV(2003))で、いずれも陰性が報告されている。GHS分類:区分外 体細胞in vivo変異原性試験として、ラットに経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(USEPA/HPV (2003))およびマウスの末梢血を用いた小核試験(ACGIH (2001))でいずれも陰性の報告により、区分外とした。なお、in vitro試験としてエームス試験(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、チャイニーズハムスターCHO細胞を用いた染色体異常試験(NTP DB ID780219(1982))、およびチャイニーズハムスターCHO/K1細胞を用いた遺伝子突然変異試験(USEP
発がん性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。
生殖毒性
ラットに経口投与による二世代生殖試験(GLP準拠)の結果、親動物としてF0及びF1の雄に体重増加抑制が見られた用量で、F0およびF1とも同腹仔数の減少を示した(NITE初期リスク評価書 117 (2008))ことから、GHS区分2に該当する。なお、ラットの器官形成期を含む妊娠期間中に経口投与した発生毒性試験(GLP:yes)においては、母動物の体重増加抑制が見られた用量で、催奇形性を含め仔の発生に及ぼす影響は認められていない(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、SIDS(Access on Oct. 2011))。GHS分類:区分2 ラットに経口投与による二世代生殖試験(GLP準拠)の結果、親動物としてF0及びF1の雄に体重増加抑制が見られた用量で、F0およびF1とも同腹仔数の減少を示した(NITE初期リスク評価書 117 (2008))ことから、GHS区分2に該当する。なお、ラットの器官形成期を含む妊娠期間中に経口投与した発生毒性試験(GLP:yes)においては、母動物の体重増加抑制が見られた用量で、催奇形性を含め仔の発生に及ぼす影響は認められていない(NITE初期リスク評価書 117 (2008)、SIDS(Access on O
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
ヒトで本物質は眼、皮膚、気道に対して腐食性を示し、吸入すると灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛を生じる(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との報告、さらにラットに2100 ppm (9.984 mg/L) の本物質蒸気を6時間、2回吸入ばく露(4時間換算値: 17.293 mg/L)した試験で、鼻部刺激反応、呼吸困難、嗜眠、気管支炎、肺水腫、肺出血がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))と報告により、ヒトでの知見があることから、GHS区分1(呼吸器)に該当する。その他に、ラットに500, 700, 800, 1000 mg/kg bwを経口投与により、脱力、会陰部や顔面の汚れ、脱毛、下痢などの症状が観察され、700 mg/kg以上で死亡が発生し、LD50値は792 mg/kgと報告(USEPA/HPV (2003))されているが、GHS区分2のガイダンス値範囲にあり標的臓器を特定できないので、GHS区分2(全身毒性)にも該当する。GHS分類:区分1(呼吸器)、区分2(全身毒性) ヒトで本物質は眼、皮膚、気道に対して腐食性を示し、吸入すると灼熱感、咳、息苦しさ、息切れ、咽頭痛を生じる(環境省リスク評価 第3巻 (2004))との報告、さらにラットに2100 ppm (9.984 mg/L) の本物質蒸気を6時間、2回吸入ばく露(4時間換算値: 17.293 mg/L)した試験で、鼻部刺激反応、呼吸困難、嗜眠、気管支炎、肺水腫、肺出血がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))と報告により、ヒトでの知見があることから、GHS区分1(呼吸器)に該当する。その他に、ラット
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
本物質に暴露されていた労働者20 人の調査で結膜及び上気道の刺激が報告され(環境省リスク評価第3巻(2004))、また、ヒトで本物質のばく露による主な所見は皮膚と上気道の刺激であった(ACGIH (2001))と記述されている。さらに、動物試験では、ラットに13週間吸入ばく露(ミスト)により51 mg/m3以上の群で鼻・口周囲に滲出物がみられ、215 mg/m3群では全例が試験終了前に死亡または瀕死状態となり、鼻腔及び気管粘膜に扁平上皮化生がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報告がある。以上の知見によりGHS区分1(気道)に該当する。一方、ラットに13週間混餌投与した試験では、ガイダンス値を超える150 mg bw/kg/day以上の用量で体重増加の抑制を認めた他は、すべての群で投与に関連した影響を認めなかった(環境省リスク評価第3巻(2004))ことから、経口経路では区分外相当である。 その他、上記の労働者20人の調査で肝炎を発症した報告もあるが、1例の報告であり(環境省リスク評価第3巻(2004))、モルモットの95日間経口投与試験で腎臓への影響が見られているが、試験法が一般的なガイドラインに準拠した方法ではなく適切な評価はできないとしている(NITE初期リスク評価書 117 (2008))。また血液への影響の記載もあるが、血液検査に一貫性がなく、また否定的な疫学調査などの報告(PATTY(5th, 2001)、環境省リスク評価第3巻(2004))もある。GHS分類:区分1(気道) 本物質に暴露されていた労働者20 人の調査で結膜及び上気道の刺激が報告され(環境省リスク評価第3巻(2004))、また、ヒトで本物質のばく露による主な所見は皮膚と上気道の刺激であった(ACGIH (2001))と記述されている。さらに、動物試験では、ラットに13週間吸入ばく露(ミスト)により51 mg/m3以上の群で鼻・口周囲に滲出物がみられ、215 mg/m3群では全例が試験終了前に死亡または瀕死状態となり、鼻腔及び気管粘膜に扁平上皮化生がみられた(NITE初期リスク評価書 117 (2008))との報
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない データなし。