安全データシート

2,4‐ジニトロ‐6‐(1‐メチルプロピル)‐フェニルアセテート

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 2,4‐ジニトロ‐6‐(1‐メチルプロピル)‐フェニルアセテート
  • CB番号: CB3761221
  • CAS: 2813-95-8
  • 同義語: 2,4‐ジニトロ‐6‐(1‐メチルプロピル)‐フェニルアセテート

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 農薬
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
2007/3/15 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類できない
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   区分外
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   区分外
可燃性固体   分類できない
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
火薬類   区分外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   区分2(肝臓 腎臓 眼 )
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分2(神経系 )
生殖毒性   区分2
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分2B
皮膚腐食性・刺激性   区分3
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   区分4
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   区分3
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環境急性有害性   分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS06GHS08GHS09
注意喚起語
危険
危険有害性情報
長期又は反復ばく露による肝臓、眼、腎臓の障害のおそれ
神経系の障害のおそれ
生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い
眼刺激
軽度の皮膚刺激
吸入すると有害
飲み込むと有毒
注意書き
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務委託すること。
【廃棄】
施錠して保管すること。
【保管】
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
ばく露した時、又は気分が悪い時は、医師に連絡すること。
ばく露又はその懸念がある場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合、眼の刺激が持続する場合は医師の診断、手当てを受けること。
皮膚に付着した場合、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを求めること。
眼に入った場合、水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
吸入した場合、気分が悪い時は、医師に連絡すること。
吸入した場合、被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
飲み込んだ場合、口をすすぐこと。
飲み込んだ場合、直ちに医師に連絡すること。
【応急措置】
適切な個人用保護具を使用すること。
粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーの吸入しないこと。
屋外又は換気の良い区域でのみ使用すること。
取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: 2,4‐ジニトロ‐6‐(1‐メチルプロピル)‐フェニルアセテート
  • 別名: 酢酸ジノセブ (Dinoseb acetate)、DNBPA、2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェニル アセタート(2-sec-butyl-4,6-dinitrophenyl acetate)
  • 分子式(分子量): C12H14N2O6 (282.25)
  • CAS番号:: 2813-95-8
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): 化審法-    安衛法-4-(7)-376
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 1

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪い時は、医師に連絡すること。
被災者を新鮮な空気のある場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。

皮膚に付着した場合

皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
多量の水と石鹸で洗うこと。

目に入った場合

眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。

飲み込んだ場合

口をすすぐこと。
直ちに医師に連絡すること。

予想される急性症状及び遅発性症状

経口摂取 : 腹痛、下痢。他の症状については「吸入」参照。
眼 : 痛み、発赤。
皮膚 : 吸収される可能性あり。皮膚の黄色化。
吸入 : 紫色(チアノーゼ)の皮膚、痙攣、頭痛、発汗、吐き気、息切れ、意識喪失、嘔吐、体温上昇、のどの渇き、食欲減退。

最も重要な兆候及び症状

データなし

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

データなし

5. 火災時の措置

消火剤

水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類

使ってはならない消火剤

棒状放水

特有の危険有害性

激しく加熱すると燃焼する。
火災によって刺激性、腐食性及び/又は毒性のガスを発生するおそれがある。

特有の消火方法

消火が不可能なら、周辺を防護してそのまま無くなるまで燃焼させる。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。

消火を行う者の保護

消火作業の際は、適切な空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所は換気する。
作業者は適切な保護具(『8.ばく露防止措置及び保護措置』の項を参照)を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。

封じ込め及び浄化方法・機材

水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。

二次災害の防止策

プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
ミスト、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
皮膚との接触を避けること。
飲み込みを避けること。
取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
眼、皮膚との接触を避けること。
周辺での高温物、スパーク、火気の使用を禁止する。
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
使用前に使用説明書を入手すること。
接触回避
『10.安定性及び反応性』を参照。

保管

技術的対策
特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質
『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件
容器を密閉して保管すること。
冷所、換気の良い場所で保管すること。
酸化剤から離して保管する。
熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。-禁煙。
酸から離しておくこと。
施錠して保管すること。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定

許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会(2007年版)
未設定
ACGIH(2007年版)
未設定

設備対策

ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
固体
茶色
臭い
特有の臭気
pH
データなし

融点・凝固点

26 - 27℃ : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

170℃ (3.975mmHg) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)

引火点

データなし

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

可燃性 : ICSC (J) (1997)

爆発範囲

データなし

蒸気圧

0.0006mmHg (20℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

データなし

溶解度

水 : 0.22g/100ml (20℃) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)

オクタノール・水分配係数

log Pow = 3.17 (推定値) : NITE総合検索 (Access on Sep. 2008)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

酸、アルカリにより加水分解し、ジノセブを生じる。
加熱または燃焼すると分解し、有毒なヒューム(窒素酸化物など)を生じる。

避けるべき条件

加熱、燃焼

混触危険物質

酸、アルカリ、強力な酸化剤

危険有害な分解生成物

有毒なヒューム(窒素酸化物など)、ジノセブ

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットにおける経口LD50 = 60 mg/kg (RTECS(1997))であることから、区分3とした。 【注】有害性情報に関しては、ジノセブ(ID0321、CAS番号:88-85-7)も参照のこと。
経皮
データなし
吸入
吸入(ガス):   GHSの定義における固体である。
吸入(蒸気):   データなし
吸入(粉じん):   ラットにおける吸入LC50(4h) = 1.3 mg/L(RTECS(1997))であることから、区分4とした。なお、本物質の飽和濃度は約0.01 mg/Lであり、吸入試験は粉じん・ミストの状態で行われていると推定される。

皮膚腐食性・刺激性

ウサギに対するStandard Draize Test(適用24時間)の結果、”Mild(軽微)”に皮膚を刺激するとの記述がある(RTECS(1997))ことから、区分3とした。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ウサギに対するStandard Draize Test(適用24時間)において”Mild(軽微)”に眼を刺激する(RTECS(1997))、およびヒトの眼を刺激する(ICSC(J)(1997))との記述があることから、区分2Bとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性:データなし

生殖細胞変異原性

データなし

発がん性

データなし

生殖毒性

ヒトに生殖毒性を引き起こすことがある(ICSC(J)(1997))との記述から区分2とした。本物質のフリー体である2-(1-メチルプロピル)-4,6-ジニトロフェノール(CAS番号: 88-85-7)において、親動物に一般毒性が発現する用量で催奇形性が認められ、また、繁殖傷害もみられている(ID0321参照)。

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データ不足のため分類できない。

水生環境慢性有害性

データ不足のため分類できない。

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。
廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。

汚染容器及び包装

容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
IMOの規制に従う。
航空規制情報
ICAO/IATAの規制に従う。
UNNo.
2779
ProperShippingName.
Substituted nitrophenol pesticide, solid, toxic
Class
6.1
(注意:物質純度に応じて、複数の国連番号あり)

国内規制

陸上規制情報
毒劇法の規制に従う。
海上規制情報
船舶安全法の規制に従う。
航空規制情報
航空法の規制に従う。

特別安全対策

移送時にイエローカードの保持が必要。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
重量物を上積みしない。

緊急時応急措置指針番号

153

15. 適用法令

毒物及び劇物取締法

劇物(法第2条別表第2)(法令番号:2-32)
劇物(指定令第2条)(政令番号:44)

海洋汚染防止法

個品運送P(施行規則第30条の2の3、国土交通省告示)

船舶安全法

毒物類・毒物

航空法

毒物類・毒物

港則法

毒物類・毒物

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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