安全データシート

4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン
  • CB番号: CB2369466
  • CAS: 7481-89-2
  • 同義語: 4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症に使用するため承認された最初の薬(1990年代初期に)の一つだったが、工業化され一般的に使用されるようになった。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性物質   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   分類できない
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類できない
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
酸化性ガス類   分類対象外
引火性エアゾール   分類対象外
引火性・可燃性ガス   分類対象外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器毒性(反復ばく露)   区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性)
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   分類できない
生殖毒性   区分2授乳に対するまたは授乳を介した影響
発がん性   区分2
生殖細胞変異原性   区分2
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷性・刺激性   分類できない
皮膚腐食性・刺激性   分類できない
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類できない
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   分類できない
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環境急性有害性   分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS08
注意喚起語
危険
危険有害性情報
長期にわたるまたは反復ばく露による神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液の障害、全身毒性
授乳中に子に害を及ぼすおそれ
生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
発がんのおそれの疑い
遺伝疾患のおそれの疑い
注意書き
内容物、容器を都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託すること。
【廃棄】
施錠して保管すること。
【保管】
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
ばく露またはばく露の懸念がある場合:医師の診断、手当てを受けること。
【応急措置】
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱後は手をよく洗うこと。
妊娠中、授乳期中は接触を避けること。
粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
適切な個人用保護具を使用すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: 4‐アミノ‐1‐[(2R,5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン
  • 別名: 2’,3’‐ジデオキシシチジン、(2',3'-Dideoxycytidine)、4‐アミノ‐1‐(2,3‐ジデオキシ‐β‐D‐リボフラノシル)ピリミジン‐2(1H)‐オン、(4-Amino-1-(2,3-dideoxy-beta-D-ribofuranosyl)pyrimidine-2(1H)-one))
  • 分子式 (分子量): C9H13N3O3(211.221)
  • CAS番号: 7481-89-2
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): 化審法--   安衛法--
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 100%

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。

皮膚に付着した場合

皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
水と石鹸で洗うこと。

目に入った場合

眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。

飲み込んだ場合

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
口をすすぐこと。

予想される急性症状及び遅発性症状

経口摂取 : データなし
眼 : データなし
皮膚 : データなし
吸入 : データなし

最も重要な兆候及び症状

データなし

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

データなし

5. 火災時の措置

消火剤

水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類

使ってはならない消火剤

棒状放水

特有の危険有害性

火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
激しく加熱すると燃焼する。
熱、火花及び火炎で発火するおそれがある。

特有の消火方法

安全に対処できるならば着火源を除去すること。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。

消火を行う者の保護

適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所に立入る前に換気する。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
全ての着火源を取り除く。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

漏洩物を掃き集めて空容器に回収し、後で廃棄処理する。

封じ込め及び浄化方法・機材

水で湿らせ、空気中のダストを減らし分散を防ぐ。

二次災害の防止策

プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱後は手をよく洗うこと。
妊娠中、授乳期中は接触を避けること。
粉じん、ヒューム、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
適切な個人用保護具を使用すること。
全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
使用前に取扱説明書を入手すること。
接触回避
『10.安定性及び反応性』を参照。

保管

技術的対策
特別に技術的対策は必要としない。
混触危険物質
『10.安定性及び反応性』を参照。
保管条件
施錠して保管すること。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定(2009年度)

許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会
未設定(2009年度)
ACGIH
未設定(2009年度)

設備対策

ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

取扱い後はよく手を洗うこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
固体
白色から灰色がかった白色
臭い
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

231-232 ℃ (214-217 ℃) : Chapman (2009) /データなし

沸点、初留点及び沸騰範囲

データなし

引火点

データなし

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

0.000000058 mmHg (25 ℃ est) : HSDB (2004)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

データなし、(データなし)

溶解度

ジメチルスルホキシドに可溶 (90–100 mg/mL); エタノールに難溶 (5–7 mg/mL) メタノールに難溶 (8–10 mg/mL); アセトニトリル、クロロホルム、ブタノール、酢酸エチル、トルエンに不溶 : IARC vol.76 (2000)
2.42E+004 mg/L (25 ℃ est) : Howard (1997)

オクタノール・水分配係数

log Kow = -1.30 (exp) : Howard (1997)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

データなし

避けるべき条件

データなし

混触危険物質

データなし

危険有害な分解生成物

データなし

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データ不足により分類できない。なお、ラットで致死量は2 g/kg以上との報告(RTECS (2004))がある。
経皮
データなし。
吸入
吸入(粉じん、ミスト):   データなし。
吸入(蒸気):   データなし。
吸入(ガス):   GHS定義における固体である。

皮膚腐食性・刺激性

データなし。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

データなし。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし。
呼吸器感作性:データなし。

生殖細胞変異原性

in vivo変異原性試験でマウス体細胞(骨髄及び末梢血)を用いた小核試験で陽性の報告(NTP DB (Access on Oct. 2009)、IARC 76 (2000))があることから、区分2とした。なお、in vitro試験については、ネズミチフス菌を用いた突然変異試験で弱陽性(NTP DB (Access on Oct. 2009))または陰性(IARC vol.76 (2000))、チャイニーズハムスター肺細胞およびマウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験でいずれも陰性(IARC 76 (2000))、チャイニーズハムスター卵巣細胞およびヒトリンパ球を用いた染色体異常試験でいずれも陽性(NTP DB (Access on Oct. 2009)、(IARC 76 (2000))の結果がある。

発がん性

IARCによりGroup 2B に分類 されている (IARC vol.76 (2000))ことから、区分2とした。なお、マウスの2つの系統B6C3F1およびNIH Swissを用い、6ヵ月間経口投与した試験において、投与に関連する死亡がB6C3F1系雄を除きNIH Swiss系雄と両系統の雌で明らかに増加し、対照群で発生が見られない胸腺リンパ腫が両系統の雌雄ともに投与群で高率に発生し、死亡は雌では胸腺リンパ腫、雄では貧血のような毒性に因ると報告されている(IARC 76 (2000))。また、ヒトでは本剤で治療されたHIV感染患者で非ホジキンリンパ腫の発症例の報告 (IARC vol.76 (2000))がある。

生殖毒性

C57BL/6N系マウスの器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、母動物が体重増加抑制を示した高用量群(2000 mg/kg/day)で同腹仔数の減少、同腹仔当り胚吸収率の増加が見られ(IARC 76 (2000))、さらに、1000 mg/kg/day以上の群で何らかの奇形を有する胎仔数、同腹仔に奇形胎仔を1匹以上含む母動物数、および1腹当りの奇形胎仔発生率の増加が報告されている(IARC 76 (2000))ことから、区分2とした。上述の奇形には開眼、小顎、曲尾、内反脚、口蓋裂などが含まれている。一方、授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせる〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている〕(医療用医薬品集 (2010))との記述に基づき、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分とした。

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データなし

水生環境慢性有害性

データなし

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
該当しない
航空規制情報
該当しない

国内規制

陸上規制情報
該当しない
海上規制情報
該当しない
航空規制情報
該当しない

特別安全対策

重量物を上積みしない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

15. 適用法令

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

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