安全データシート

オクタフルオロプロパン

改訂日:2024-01-29版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: オクタフルオロプロパン
  • CB番号: CB2390806
  • CAS: 76-19-7
  • 同義語: オクタフルオロプロパン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 高電圧絶縁ガス;冷却剤(フッ素化炭化水素併用)、プラズマ処理ガス;火災の保護剤。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類対象外
自然発火性固体   分類対象外
自然発火性液体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類対象外
引火性液体   分類対象外
高圧ガス   低圧液化ガス
支燃性・酸化性ガス類   区分外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   区分外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類対象外
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分外
生殖毒性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   区分外
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   分類できない
皮膚腐食性・刺激性   分類できない
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気)   分類対象外
急性毒性(吸入:ガス)   区分外
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(経口)   分類できない
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   分類できない
水生環境急性有害性   分類できない
ラベル要素
絵表示又はシンボル
GHS04GHS07
注意喚起語
警告
危険有害性情報
加圧ガス;熱すると爆発のおそれ
注意書き
データなし
【廃棄】
日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。
【保管】
データなし
【応急措置】
データなし
【安全対策】

3. 組成及び成分情報

  • 化学名又は一般名: オクタフルオロプロパン
  • 別名: ペルフルオロプロパン、(Perfluoropropane)、(R-218)、(FC-218)
  • 分子式 (分子量): C3F8(188.017)
  • CAS番号: 76-19-7
  • 官報公示整理番号(化審法・安衛法): (2)-99
  • 分類に寄与する不純物及び安定化添加物: データなし
  • 濃度又は濃度範囲: 100%

4. 応急措置

吸入した場合

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。

皮膚に付着した場合

皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
水と石鹸で洗うこと。

目に入った場合

眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受けること。
水で数分間注意深く洗うこと。

飲み込んだ場合

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。
口をすすぐこと。

予想される急性症状及び遅発性症状

経口摂取 : データなし
眼 : データなし
皮膚 : データなし
吸入 : データなし

最も重要な兆候及び症状

データなし

応急措置をする者の保護

データなし

医師に対する特別注意事項

データなし

5. 火災時の措置

消火剤

水噴霧、泡消火剤、粉末消火剤、炭酸ガス、乾燥砂類

使ってはならない消火剤

棒状放水

特有の危険有害性

火災時に刺激性、腐食性及び毒性のガスを発生するおそれがある。
火炎に包まれたボンベは、安全弁から可燃性ガスの放出のおそれがある。
空気と爆発性混合気を形成する。
加熱により容器が爆発するおそれがある。

特有の消火方法

消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
安全に対処できるならば着火源を除去すること。
危険でなければ火災区域から容器を移動する。
容器が熱に晒されているときは、移さない。
ガス漏れを止められないときは、漏洩ガスの火災は消火しない。

消火を行う者の保護

適切な空気呼吸器、防護服(耐熱性)を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具および緊急措置

密閉された場所は換気する。
ガスが拡散するまでその区域を立入禁止とする。
低地から離れる。
風上に留まる。
関係者以外の立入りを禁止する。
直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
全ての着火源を取り除く。

環境に対する注意事項

環境中に放出してはならない。

回収・中和

漏洩物を安全に燃焼させる方法を考える。

封じ込め及び浄化方法・機材

可能ならば、漏洩している容器を回転させ、液体でなく気体が放出するようにする。
危険でなければ漏れを止める。

二次災害の防止策

ガスが拡散するまでその場所を隔離する。
排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
すべての発火源を速やかに取除く(近傍での喫煙、火花や火炎の禁止)。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の設備対策を行い、保護具を着用する。
局所排気・全体換気
『8.ばく露防止及び保護措置』に記載の局所排気、全体換気を行う。
安全取扱い注意事項
この製品を使用する時に、飲食または喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
接触回避
データなし

保管

技術的対策
高圧ガス法の規定に従う。
混触危険物質
データなし
保管条件
日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。
容器包装材料
データなし

8. ばく露防止及び保護措置

管理濃度

未設定(2009年度)

許容濃度 (ばく露限界値、生物学的ばく露指標)

日本産衛学会
未設定(2009年度)
ACGIH
未設定(2009年度)

設備対策

ばく露を防止するため、装置の密閉化又は局所排気装置を設置すること。
この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを設置すること。

保護具

呼吸器の保護具
適切な呼吸器保護具を着用すること。
手の保護具
適切な保護手袋を着用すること。
眼の保護具
適切な眼の保護具を着用すること。
皮膚及び身体の保護具
適切な保護衣を着用すること。

衛生対策

取扱い後はよく手を洗うこと。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
ガス
無色
臭い
エーテル臭
pH
データなし

融点・凝固点

-183 ℃ : Merck (14th, 2006) / データなし

沸点、初留点及び沸騰範囲

-36.7 ℃ : Merck (14th, 2006)

引火点

不燃性 : Merck (14th, 2006)

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

6630 mmHg (25 ℃) : Howard (1997)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.352 (液体) (20 ℃ /4 ℃) : Merck (14th, 2006)、(1.35 g/cm3 : Ullmanns (E) (6th, 2003))

溶解度

データなし
5.70E+000 mg/L (15 ℃) : Howard (1997)

オクタノール・水分配係数

3.12 : Howard (1997)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

安定性

法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられる

危険有害反応可能性

データなし

避けるべき条件

データなし

混触危険物質

データなし

危険有害な分解生成物

データなし

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし。
経皮
データなし。
吸入
吸入(粉じん、ミスト):   GHSの定義におけるガスである。
吸入(蒸気):   GHSの定義におけるガスである。
吸入(ガス):   ラットで LC0 = 800000 ppm/1h = 400000 ppm/4h(NICNAS (2001))に基づき区分外とした。

皮膚腐食性・刺激性

データなし。なお、List 3の情報として、ウサギの皮膚に500 µLを適用したドレイズ試験で軽度(mild)と記載されている(RTECS (2006))が、刺激性に関して症状やスコアなど具体的なデータは示されていない。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ラットに800000 ppmを1時間吸入ばく露した試験、ラットおよびモルモットに10日間吸入ばく露した試験、さらにマウスの吸入ばく露による小核試験のいずれも刺激性を疑わせる症状の報告がないことに加え、ウサギの眼に注入した試験で、粘膜に対する傷害または網膜に対する細胞レベル下の傷害の証拠は認められなかったとの結果から、本物質は事実上刺激物ではないと結論されている(NICNAS (2001))が、通常の試験方法と異なることから、分類できないとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

皮膚感作性:データなし。
呼吸器感作性:データなし。

生殖細胞変異原性

マウス吸入による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)において、陰性の報告(NICNAS (2001))に基づき、区分外とした。なお、in vitro試験では、Ames 試験(OECD TG 471)の陰性結果の報告(NICNAS (2001))がある。

発がん性

データなし。

生殖毒性

データなし。

12. 環境影響情報

水生環境急性有害性

データなし

水生環境慢性有害性

データなし

13. 廃棄上の注意

残余廃棄物

廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従うこと。
廃棄の前に、可能な限り無害化、安定化及び中和等の処理を行って危険有害性のレベルを低い状態にする。

汚染容器及び包装

空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規並びに地方自治体の基準に従って適切な処分を行う。

14. 輸送上の注意

国際規制

海上規制情報
IMOの規定に従う。
UN No.
2424
Proper Shipping Name.
OCTAFLUOROPROPANE
Class
2.2
Packing Group
-
Marine Pollutant
Not Applicable
航空規制情報
ICAO・IATAの規定に従う。
UN No.
2424
Proper Shipping Name.
Octafluoropropane
Class
2.2
Packing Group
-

国内規制

陸上規制情報
高圧ガス保安法の規定に従う。
海上規制情報
船舶安全法の規定に従う。
国連番号
2424
品名
オクタフルオロプロパン
クラス
2.2
容器等級
-
海洋汚染物質
非該当
航空規制情報
航空法の規定に従う。
国連番号
2424
品名
オクタフルオロプロパン
クラス
2.2
等級
-

特別安全対策

重量物を上積みしない。
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのないように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
移送時にイエローカードの保持が必要。

緊急時応急措置指針番号

126

15. 適用法令

船舶安全法

高圧ガス(危規則第3条危険物告示別表第1) オクタフルオロプロパン

航空法

高圧ガス(施行規則第194条危険物告示別表第1) オクタフルオロプロパン

港則法

危険物・高圧ガス(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二イ) フロンR-218

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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