安全データシート

ベンゾチアゾール

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ベンゾチアゾール
  • CB番号: CB1720657
  • CAS: 95-16-9
  • EINECS番号: 202-396-2
  • 同義語: ベンゾチアゾール

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H18.10.23 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性
金属腐食性物質   分類できない
有機過酸化物   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
自然発火性固体   分類対象外
自然発火性液体   分類できない
自己反応性化学品   分類対象外
可燃性固体   分類対象外
引火性液体   区分外
高圧ガス   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
火薬類   分類対象外
健康に対する有害性
吸引性呼吸器有害性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   分類できない
生殖毒性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分2B
皮膚腐食性・刺激性   区分3
急性毒性(吸入:ミスト)   分類できない
急性毒性(吸入:粉じん)   分類できない
急性毒性(吸入:蒸気)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(経皮)   区分2
急性毒性(経口)   区分4
環境に対する有害性
水生環境慢性有害性   区分3
水生環境急性有害性   区分3

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS06
注意喚起語
危険
危険有害性情報
H402 水生生物に有害。
H332 吸入すると有害。
H319 強い眼刺激。
H301 + H311 飲み込んだ場合や皮膚に接触した場合は有毒。
注意書き
安全対策
P280 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P273 環境への放出を避けること。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
応急措置
P337 + P313 眼の刺激が続く場合:医師の診察/手当てを受けること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P302 + P352 + P312 皮膚に付着した場合:多量の水と石けん(鹸)で洗うこと。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P301 + P310 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
保管
P405 施錠して保管すること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C7H5NS
  • 分子量: 135.19 g/mol
  • CAS番号: 95-16-9
  • EC番号: 202-396-2
  • 化審法官報公示番号: -
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
応急措置担当者は自分が暴露しないよう、適切な防護を行う。 この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。呼吸停止時は人工呼吸する。必要なら酸素を吸入させる。ただちに医師の診察を受けること。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 直ちに医師を呼ぶ。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ場合は水を飲ませる(多くても2杯)。ただちに医師の診察を受けること。1時間以内に治療が受けられないという例外的な状況のみ、嘔吐させ(相手に完全に意識のある場合のみ)、活性炭(10%懸濁液に20~40g)を投与してできるだけ早く医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
可燃性。
硫黄酸化物
窒素酸化物(NOx)
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤(例. Chemizorb® )で処置すること。 正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。 蒸気やエアロゾルが生じないようにすること。
衛生対策
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 6.1C: 可燃性、急性毒性カテゴリー3 / 毒性化合物または慢性効果を引き起こす化合物
保管条件
密閉のこと。 換気のよい場所で保管する。 鍵をかけておくか、資格のあるまたは認可された人のみが出入りできる場所に入れておく。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類はただちに替えること。予防的な皮膚保護を講じること。本物質を取り扱った後は手と顔
を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
気化ガス/エアロゾル発生時に必要
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
無色~淡黄色透明
臭い
特異臭
pH
データなし

融点・凝固点

1℃ : NITE総合検索 : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

231℃ : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

引火点

107℃(密閉式) : IUCLID (2000)

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

0.0143mmHg (25℃) (推定値) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

蒸気密度

データなし

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.246 (20/4℃) (推定値) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

溶解度

4300mg/L (25℃) (実測値) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

オクタノール・水分配係数

logPow=2.01 (実測値) : NITE総合検索 (Access on Oct. 2008)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

塩基類
強酸
強酸化剤
次と激しく反応

10.4 避けるべき条件

情報なし

10.5 混触危険物質

データなし

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットを用いた経口投与試験のLD50 492mg/kg、380mg/kg (PATTY (4th, 2000))のうち低い値380mg/kgから区分4とした
経皮
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 630~1,000mg/kg 、126~200 mg/kg (PATTY (4th, 2000))のうち、低い値126 mg/kgから区分2とした
吸入
吸入(ミスト):   データなし
吸入(粉じん):   データなし
吸入(蒸気):   データ不足のため、分類できない
吸入(ガス):   GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。

皮膚腐食性・刺激性

適用時間は不明であるが、PATTY (4th, 2000)で、ウサギを用いた皮膚刺激性試験の結果より「わずかな刺激性がある」ことから、区分3とした。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

PATTY (4th, 2000)で、ウサギを用いた眼刺激性試験の結果より「わずかな刺激性がある」ことから、区分2Bとした。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性:データなし

生殖細胞変異原性

NTP DB (Access on June 2006)、PATTY (4th, 2000)の記述から、in vivo試験データはなく、in vitro変異原性試験で複数指標の(強)陽性結果もないことから、「分類できない」とした。

発がん性

データなし

生殖毒性

データなし

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

データなし

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

データなし

吸引性呼吸器有害性

データなし

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
LC50 - Oryzias latipes (オレンジレッドカダヤシ) - 39 mg/l - 96 h
(OECD 試験ガイドライン 203)
最大無影響濃度 - Oryzias latipes (オレンジレッドカダヤシ) - 7.2 mg/l - 14 d
(OECD 試験ガイドライン 204)
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 19 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(OECD 試験ガイドライン 202)
藻類に対する毒性
止水式試験 ErC50 - Desmodesmus subspicatus (緑藻) - 48.7 mg/l - 72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)
止水式試験 最大無影響濃度 - Desmodesmus subspicatus (緑藻) - 5.1 mg/l -
72 h
(OECD 試験ガイドライン 201)
微生物毒性
呼吸抑制 EC50 - 活性汚泥 - 650 mg/l - 3 h
(OECD 試験ガイドライン 209)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性- 曝露時間 28 d
結果: 74.3 % - 易分解性。
(OECD 試験ガイドライン 301F)

12.3 生体蓄積性

生物濃縮因子(BCF): 2.1 - 5.1
- 0.2 mg/l(ベンゾチアゾール)
生体蓄積性 Cyprinus carpio (コイ) - 42 d
(OECD 試験ガイドライン 305C)
生物濃縮因子(BCF): 4.1 - 7.5
- 0.02 mg/l(ベンゾチアゾール)
Cyprinus carpio (コイ) - 42 d
(OECD 試験ガイドライン 305C)

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 2810    IMDG (海上規制): 2810    IATA-DGR (航空規制): 2810

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Toxic liquid, organic, n.o.s. (Benzothiazole)
IMDG (海上規制): TOXIC LIQUID, ORGANIC, N.O.S. (Benzothiazole)
ADR/RID (陸上規制): TOXIC LIQUID, ORGANIC, N.O.S. (ベンゾチアゾール)

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 6.1    IMDG (海上規制): 6.1    IATA-DGR (航空規制): 6.1

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): III IMDG (海上規制): III IATA-DGR (航空規制): III

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

15. 適用法令

化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)

第2種指定化学物質(法第2条第3項、施行令第2条別表第2)(政令番号:2-71)

消防法

危険物第4類第3石油類

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
2-メルカプトベンゾチアゾール SDS ダイレクト ピユア エロー 5G SDS 2-メチルナフト[1,2-d]チアゾール SDS 2-アミノ-6-クロロベンゾチアゾール SDS 2,2'-ジベンゾチアゾリルジスルフィド SDS 2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール SDS (+)-cis-ジルチアゼム塩酸塩 SDS チアゾール SDS N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド SDS 2-クロロベンゾチアゾール SDS