セミカルバジド 化学特性,用途語,生産方法
種類
セミカルバジドは、一般的には塩酸塩の形で研究開発用試薬製品や工業用化学薬品として販売されています。
室温で取り扱い可能として販売されることも、冷蔵保管として販売されることもある化合物です。
また、塩酸塩は、医農薬原料、中間体、有機合成用原料などの用途で工業用に販売されている場合があります。この場合の荷姿はダンボールであり、工場などの需要に合わせて大型容量で販売されています。
性質
図1. セミカルバジドの基本情報
セミカルバジドは、分子量75.07、融点96℃であり、常温常圧では無色の柱状結晶固体です。水やに易溶ですが、エーテルやベンゼンなどには溶けません。密度は1.29g/mLです。
解説
セミカルバジド,無色の柱状晶.融点96 ℃.水,エタノールに易溶,エーテル,ベンゼンなどに不溶.一価の塩基で,普通,塩酸塩(融点175 ℃)として用いられる.アルデヒド,ケトン,糖類などの誘導体(セミカルバゾン)は結晶性がよいので,それらの確認,分離,精製に広く用いられる.
森北出版「化学辞典(第2版)
使い
塩酸塩として市販され,アルデヒドやケトンと反応して結晶性のセミカルバゾンを与えるので,その確認試薬として用いられる。
合成
図2. セミカルバジドの合成例
セミカルバジドは、尿素とヒドラジン水和物との反応によって合成されます。その他の合成方法では、ニトロ尿素の還元やシアン酸カリウムとヒドラジン硫酸塩の反応などが挙げられます。
製法
セミカルバジド,シアン酸カリウムKOCNとヒドラジン硫酸塩NH2NH2・H2SO4との作用,尿素NH2CO-NH2とヒドラジン水和物NH2NH2・H2Oとの作用,ニトロ尿素NH2CONHNO2の電解還元などによってつくられる.
説明
Semicarbazide (SM) is a metabolite of the nitrofurane Nitrofurazone (5-nitro-2- furaldehyde-semicarbazone), used as indicator to detect the use of nitrofurazone in food-producing animals
due to their carcinogenic properties the use of nitrofurans is prohibited within the EU in animal breeding (Commission Regulation 37/2010) .
to harmonise the detection of semicarbazide a Minimum Required Performance Limit (MRPL) of 1 µg/kg is set within the EU (Commission Decision 2003/181).
定義
ChEBI: A monocarboxylic acid amide that is urea where one of the amino groups has been replaced with hydrazine.
化学反応
セミカルバジドは、カルボニル化合物ととの縮合反応によってイミン誘導体が得られます。このイミン誘導体はセミカルバゾンと呼ばれています。セミカルバゾンは、オキシムや2,4-ジニトロフェニルヒドラジンのように結晶性が高く融点が高音になるため、セミカルバゾンの形成反応は反応生成物の同定に有用です。
また、セミカルバジドはアゾジカルボンアミドの分解反応によって生じる物質でもあります。
使用用途
1. 一般的な用途
セミカルバジドは薄層クロマトグラフィー (TLC) の発色試薬として用いられます。セミカルバジドをTLCプレート上のα-ケト酸に噴霧すると、紫外線照射下で結果を見ることが可能です。セミカルバジドは耐水性や耐黄変性に優れているため塗装の硬化剤としても使用されています。
また、セミカルバジドはアルデヒドやケトン、糖類と反応して結晶を生じます。セミカルバジドとケトンまたはアルデヒドの縮合反応によって生じるイミン誘導体を総称してセミカルバゾンと呼びます。
2. 合成上の用途
セミカルバジドは、有機合成原料として有用な化合物です。具体的な例としては、ニトロフラン系の抗菌剤 (フラゾリドン、ニトロフラゾン、ニトロフラントインなど) の合成中間体として用いられます。
毒性学
Limited toxicological data are available for semicarbazide. It belongs, however, to a family of chemicals (hydrazines) which are known to cause cancer in animals. Semicarbazide is weakly genotoxic in some in vitro tests. The limited in vivo experimental data available are insufficient to assess whether the activity observed in vitro is also expressed in vivo. Semicarbazide appears to be only a weak carcinogen.
セミカルバジド 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品