ヘキサナール 化学特性,用途語,生産方法
外観
無色澄明の液体
物性
無色-微黄色の液体, 沸点 (℃): 156-157, 溶解性: エタノール、プロピレングリコール、エステル類、油類に可溶、水に微溶.
種類
現在市場に流通しているヘキサナールには、産業用の製品や、研究開発用試薬などの種類があります。産業用の製品は、主に工場における有機合成原料・香料原料などの用途を想定して販売されています。荷姿はドラムや石油缶など、工場でのニーズに合わせた大型容量が中心です。
研究開発用試薬は、2mL , 25mL , 100mL , 250mL , 1Lなど、実験室等で扱いやすい容量の種類で販売されています。室温で保管・輸送が可能な試薬として販売されている場合と、冷蔵保管試薬として販売されている場合とがあります。前述の通り、引火性が高いことから注意が必要です。
定義
本品は、次の化学式で表される有機化合物である。
分布
3-ヘキセノールは、1920年頃に紅茶の発酵中に、1930年頃に日本の化学者によって緑茶の生葉から見いだされたことに端を発し、今日では多くの樹木の生葉、野菜、果実などに広く存在し、植物特有の新鮮な青臭みを与えていることが知られています。
精油分野では主に以下の植物に、
| 名称 | 学名 | 含有量比率 (%) |
| ガムロックローズ顕花 | Cistus ladaniferus | 0 – 6.8 |
バイオレット葉 (アブソリュート) | Viola odorata | 0 – 4.4 |
| ブラックマスタード種子 | Brassica nigra | 3.3 |
これらの比率で存在することが報告されています。
溶解性
エタノール及びアセトンに溶けやすく、水に溶けにくい。
解説
ヘキサナール (Hexanal) とは、鎖状脂肪族アルデヒドの一種に分類される有機化合物です。化学式はC6H12Oです。別名には、ヘキシルアルデヒド、ヘキサアルデヒドやカプロンアルデヒドなどの名称があります。CAS登録番号は、66-25-1です。
分子量は100.16、融点は -56℃、沸点は131℃であり、常温において無色透明の液体です。臭いについては、青葉の臭い、未熟な臭いと形容されます。大豆や草から出る青臭い臭いは、ヘキサナールに由来するものです。及びに溶けやすく、水に溶けにくい性質があります。密度は、0.8335g/cm3です。
引火性が高いことから、消防法では、第4類引火性液体、第二石油類非水溶性液体に分類され、法規制を受けています。
用途
有機合成原料、香料材料。
用途
アルコール飲料の附香剤、バターフレーバー
化粧品の成分用途
香料、香味剤
合成

図. ヘキサナールの合成
ヘキサナールは、生物中では脂肪酸の酸化により生成される物質です。例えば、大豆中ではリノール酸がリポキシゲナーゼによってリノール酸13-ヒドロペルオキシドに変換され、更にヒドロペルオキシドリアーゼによって変換されることで、最終的にヘキサナールが生成します。
工業的には、1-をヒドロホルミル化する反応により、ヘキサナールを得ることができます。
化粧品応用
青葉様グリーン香の賦香; 主にこれらの目的で、ボディケア製品、日焼け止め製品、化粧下地製品、香水、スキンケア製品、マスク製品、シャンプー製品、コンディショナー製品などに使用されています。
安全性評価
3-ヘキセノールの現時点での安全性は、:
15年以上の使用実績 皮膚刺激性:濃度4%以下においてほとんどなし 眼刺激性:詳細不明 皮膚感作性(アレルギー性):濃度4%以下においてほとんどなし 光毒性(光刺激性):ほとんどなし 光感作性:ほとんどなし このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。
展望
ヘキサナールはその有用性にも関わらず取り扱いにおける安全性の確保が重要な課題です化学産業においては製造プロセスの改善や代替化学物質の開発により安全性と環境への影響をさらに低減する努力が進められていますまたヘキサナールの新たな用途の開発も積極的に行われておりその多様性と可能性は今後も期待されています
使用上の注意
不活性ガス封入
説明
Hexanal has a fatty, green, grassy, powerful, penetrating characteristic fruity odor and taste (on dilution).
It is prepared from the calcium salt of caproic acid and formic
acid.
化学的特性
Hexanal occurs in apple and strawberry aromas as well as in orange and lemon oil. It is a colorless
liquid with a fatty, green odor and, in low concentration, is reminiscent of unripe
fruit. Hexanal is used in fruit flavors and, when highly diluted, in perfumery for
obtaining fruity notes.
天然物の起源
Reported found that hexanal occurs naturally in in some natural aromas of apple, strawberry, camphor oil, tea extracts, tobacco leaves,
Eucalyptus globulus, dwarf pine, bitter orange and coffee. Also reported found in nearly 300 natural sources including apple, apricot,
banana, sweet and sour cherry, citrus peel oils and juices, berries, guava, melon, raisins, peach, pear, papaya, pineapple, asparagus,
cabbage, celery, carrot, lettuce, shallots, onion, leek, ginger, parsley, bread, cheeses, butter, milk, fish, meats, cocoa, coffee, tea, nuts,
popcorn, potato chips, oat products, honey, soybean, plum, cauliflower, beetroot, celery root, figs, cardamom, coriander seed and leaf,
brussel sprouts, rice, quince, radish, lovage, corn oil, laurel and malt
使用
Hexanal occurs naturally inmany foods, such as in ripening
fruits, or because of addition as a flavorant; it has an apple taste. It can also be produced in foods because of lipid
peroxidation during cooking. It is mainly used as a food
flavorant, in fragrances, and in the manufacture of dyes,
plasticizers, synthetic resins, and pesticides. It is released to
air and water during production or use for the manufacture
of other products or during the use of these products
themselves. It undergoes oxidation and polymerization
readily.
Feron et al. identified hexanal in about 80 different
types of food.
定義
ChEBI: A fatty aldehyde that is hexane in which one of the terminal methyl group has been mono-oxygenated to form the corresponding aldehyde.
製造方法
Prepared from the calcium salt of caproic acid and formic acid
安全性
ヘキサナールは揮発性が高く強い刺激臭を持つため取り扱いには適切な注意が必要です人体に対しては吸入または皮膚に触れることにより刺激を引き起こす可能性があります長期間にわたる高濃度の露出は呼吸器系の問題や皮膚の刺激目の損傷を引き起こすことが報告されていますそのためヘキサナールを取り扱う際には適切な換気と個人保護具の使用が推奨されます
一般的な説明
A clear colorless liquid with a pungent odor. Flash point 90°F. Less dense than water and insoluble in water. Vapors heavier than air.
空気と水の反応
Highly flammable. Insoluble in water.
反応プロフィール
Caproaldehyde is an aldehyde. Aldehydes are frequently involved in self-condensation or polymerization reactions. These reactions are exothermic; they are often catalyzed by acid. Aldehydes are readily oxidized to give carboxylic acids. Flammable and/or toxic gases are generated by the combination of aldehydes with azo, diazo compounds, dithiocarbamates, nitrides, and strong reducing agents. Aldehydes can react with air to give first peroxo acids, and ultimately carboxylic acids. These autoxidation reactions are activated by light, catalyzed by salts of transition metals, and are autocatalytic (catalyzed by the products of the reaction). The addition of stabilizers (antioxidants) to shipments of aldehydes retards autoxidation. May attack some forms of plastics [USCG, 1999].
危険性
Flammable, moderate fire risk.
健康ハザード
Ingestion causes irritation of mouth and stomach. Contact with vapor or liquid irritates eyes. Liquid irritates skin.
火災危険
Behavior in Fire: Vapor is heavier than air and may travel to a source of ignition and flash back.
生産方法
ヘキサナールの製造にはいくつかの方法が存在しますが最も一般的なのは脂肪族アルデヒドの酸化的脱水素化による合成ですこの方法ではヘキサンとして知られる炭素数6のアルカンを原料として触媒の存在下で酸化剤により酸化させヘキサナールを合成しますこのプロセスでは高温と特定の圧力が必要とされ複数の段階を経ることが一般的です
化学反应

図. ヘキサナールの化学反応
ヘキサナールは、僅かでも酸が共存すると容易に酸化・重合します。これは、ホルミル基 (-CHO) の性質に由来するものです。前述の大豆においては、アルデヒドデヒドロゲナーゼにより、カプロン酸へと酸化されることが知られています。また、合成化学の観点では、Wittig反応やアルドール反応にも使用可能です。
このように、ヘキサナールに含まれているホルミル基は反応性が高い官能基ですが、一方でヘキサナールは法規制に従った保管及び取扱においては安定と考えられています。
ソースです
ヘキサナールは調理中の脂質過酸化反応により、食品でも生成される可能性がある物質です。インスタントラーメンやコーヒー用ミルクなどの劣化臭成分からヘキサナールが検出されています。その他に、リンゴジュースやオレンジジュースなどのジュース類や、オリーブオイルなどでも生じることがあります。
引火点が32℃と低く、極めて燃え易い性質です。そのため、熱、火花、裸火、高温のもののような着火源からは遠ざける必要があります。
化学性质
ヘキサナールは常温では無色の液体であり沸点は約131°C融点は51°Cと報告されています水には溶けにくいが有機溶剤には良く溶ける特性を持っていますこの物質は燃焼しやすく空気中で酸化されやすいため取り扱いには注意が必要です
使用用途
ヘキサナールの主な使用用途は下記の通りです。
- アルコール飲料の附香剤
- バターフレーバー
- 化粧品の香料、香味剤
- 染料
- 可塑剤、合成樹脂の原料
- 農薬の製造
化学反応性
Reactivity with Water No reaction; Reactivity with Common Materials: May attack some plastics; Stability During Transport: Stable; Neutralizing Agents for Acids and Caustics: Not pertinent; Polymerization: Not pertinent; Inhibitor of Polymerization: Not pertinent.
参考文献
- 日本化粧品工業連合会編(2013)「3-ヘキセノール」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,865.
- ⌃有機合成化学協会編(1985)「cis-3-ヘキセノール」有機化合物辞典,907.
- 堀内 哲嗣郎(2010)「基礎的な合成香料素材」香り創りをデザインする -調香の基礎からフレグランスの応用まで-,252-315.
- 堀内 哲嗣郎(2010)「香料業界で用いる専門用語」香り創りをデザインする -調香の基礎からフレグランスの応用まで-,32-38.
- 奥田 治, 他(2000)「香調の表現および分類」香料と化粧品の科学,51-53.
- 兼井 典子(2003)「香りの化学」化学と教育(51)(2),86-88. DOI:10.20665/kakyoshi.51.2_86.
- 長谷川香料株式会社(2013)「フレグランスの分類と原料」香料の科学,124-127.
ヘキサナール 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品